2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15500131
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
小澤 賢司 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教授 (30204192)
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Keywords | 感性 / 感性評価語 / 階層構造 / 多次元尺度構成法 / 語彙 |
Research Abstract |
本研究では,感性プロセスとして,以下に述べる階層構造を有する感性計算モデルを仮定した.感性プロセスは,下位から(1)基礎感性→(2)快適感性→(3)嗜好感性→(4)芸術感性→(5)絶対感性という階層をなしており,それと並行する「記憶・経験を蓄積した知識データペース」と相互作用を受けながら感性情報処理は進められる.そして,より上位の感性プロセスの処理結果が「最終的な感性」を決定し,それが必要に応じて言葉(語彙という知識データベースII)を通して表現されると考える. 本年度は,上記の仮説の妥当性を,感性表現語を用いた二つの実験を通じて検証した. シリーズ1:評価語を実験者が与える実験 (1)実験1:種々の感性表現語を文献・論文から215語を収集した.被験者(60名)に,それらの感性表現語の使用頻度を7段階で評価させた.その結果から,使用頻度,及び各階層への関連度の二つの基準によって100語を選定した. (2)実験2:選定された100語の各々について,被験者に以下の4尺度について7段階で評価させた.(a)具体的-抽象的,(b)単純-複雑,(c)客観的-主観的,(d)困難-容易 (3)実験2の結果を集計し,その評点の相違を距離データとみなして,多次元尺度構成法により解析を行った.その結果,本研究で仮定した階層構造は概ね妥当であり,さらに「情緒感性」の階層があることが明らかとなった. シリーズ2:評価語を被験者に想起させる実験 (1)刺激として34枚の写真を被験者に提示し,感性評価語を自由に想起させた.被験者:11名. (2)実験結果を集計し,シリーズ1の結果である階層構造に各ペアをマップしたところ,例えば「芸術感性」の階層が欠落している被験者が見られ,本研究で仮定した階層構造の妥当性が確認できた.
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Research Products
(2 results)