2004 Fiscal Year Annual Research Report
情報論的ダイバージェンスによる各種新しい信号・画像解析法の提案
Project/Area Number |
15500191
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
吉川 昭 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (30075329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 久 近畿大学, 生物理工学部, 講師 (50278735)
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Keywords | 等価帯域幅 / Renyiのエントロピー / f-divergence / 画像閾値 / ダイバージェンス / 分布推定 / Spacing / 少数データ |
Research Abstract |
1.我々は既に、多数ある確率的信号の等価帯域幅をRenyiのエントロピーを用いて1つのクラスに統一できることを示した。しかし、このクラスは信号解析で重要とされるflatnessを含んでおらず、これを包含するさらに大きなクラスの構成が問題であった。本年度はこれについて検討した結果、Csizarのf-divergenceにより、Renyiのエントロピーを用いたクラスとflatnessを同時に含む統一的クラスがあることを示した。 2.画像閾値決定には種々方法があるが、情報論的に裏付けられた方法は、大きく次の構造を持つ。1)画像濃度分布に適当な混合分布を当てはめる。このときの当てはめの基準はいわゆる最尤法も含めて全てダイバージェンスが用いられる。2)得られた混合分布に対して何らかの意味で最適な閾値を決定する。1)の混合分布モデルとしては混合ガウスモデルと混合ポアッソンモデルがある。しかし、未だかつてこれらのモデル分布の良さを定量的に評価した報告はない。本報告では、十分多くの実際画像を用いこれらを比較した。比較尺度は基本的にはダイバージェンスが良いが、これにモデル分布のパラメータ数も考慮に入れるため、MDLを評価尺度とした。この結果、特別な場合を除き圧倒的にガウスモデルが優ることが示された。 3.画像や信号の独立成分分析を行う場合、エントロピー推定のための分布推定は重要である。データ数が多い場合はヒストグラム法が有効であるが、少数データに対する巧い方法は未だ無い。本報告では、spacing法を用いた分布推定法を提案した。ヒストグラムとの比較の結果、少数データに対して我々の方法が優れていることを検証しつつある。
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Research Products
(6 results)