2003 Fiscal Year Annual Research Report
新しい遺伝性小脳変性症:疾患概念の確立と原因遺伝子の同定
Project/Area Number |
15500231
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
豊島 靖子 新潟大学, 脳研究所, 助手 (20334675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 均 新潟大学, 脳研究所, 教授 (90206839)
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Keywords | ポリグルタミン / ウェスタンブロッティング / 1C2 / 2次元電気泳動 / 脊髄小脳変性症 |
Research Abstract |
臨床的、病理組織学的にこれまで報告のない小脳変性症の3家系、3剖検例について臨床症状、および病理組織学的所見を検討した結果、それぞれが独自の臨床症状を呈し、中枢神経系の障害部位が明らかに異なり、1C2免疫染色によって陽性となる多数の核内封入体もまた、それぞれ特徴ある分布で存在していることを確認した。そのうち、1家系1剖検例でSCA17のホモ接合体であることが判明した。SCA17ホモ接合体の報告はこれまで全くなく、臨床病理学的所見とあわせて報告した。 当研究所ではすでに、胎児脳cDNAライブラリーより単離された300個以上の新規クローンに基づく、増大CAG繰り返し配列を持つcDNAシークエンスとプライマーセットを開発しており、これを用いた未解明神経変性疾患の大規模スクリーニングシステムが確立している。未知の2家系についてはこれらのヒト脳で発現している増大ポリグルタミン鎖について増大の有無を確認中であるが、現在のところポリグルタミンの異常伸長を認めたものはない。 さらに1家系では通常のウエスタンブロッティング法により、1C2により染色、反応される蛋白の存在を確認している。同サンプルの2次元電気泳動とウェスタンブロッティングを行うことで、原因蛋白(ポリグルタミンを有する)と考えられるスポットを同定後、同定したスポットを単離し、MALDI-TOF MS(当研究所備品)を用いてポリグルタミン鎖を持つペプチドの周辺アミノ酸配列を決定する。これからNCBI等のデーターベースをサーチすることにより、ポリグルタミン鎖を持ち周辺にこの部分ペプチド配列を有するタンパク質を決定する予定である。
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Research Products
(1 results)