2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15500234
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
工藤 基 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (80108141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧 公介 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (20359772)
中村 高秋 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (30314157)
黒川 清 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (40215083)
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Keywords | 聴覚 / 下丘 / 遺伝子改変マウス / ノシセプシン / GABA / エレクトロポレーション / 神経回路 / コレラトキシン |
Research Abstract |
計画で申請した人工DNAの作成に成功した。ノシセプチン遺伝子を含むBACのクローンはEnsembl Genome Browserで検索され、該当するBACのクローンが複数存在することが確認された。そのうちRP23-101F9というクローンを入手し、ノシセプチンのプロモーター部位を制限酵素で切り出してサブクローニングした。さらにそのプロモーター部位をコレラトキシンBサブユニットの遺伝子の上流につなぎ合わせ、ノシセプチンのプロモーター支配下にコレラトキシンBサブユニットが発現するような機構にした。作成された人工DNAは以後の解析のため大量に精製した。この人工DNAは培養細胞系にカルシウムリポフェクション法で導入され、コレラトキシンBサブユニットの発現を蛍光抗体法で観察し、蛍光を示す細胞の存在を確認した。これにより人工DNAのノシセプチンプロモーターに充分なプロモーター活性があること、また免疫活性のあるレポータータンパクが確かに作られていることが確認された。さらにこの人工DNAをエレクトロポレーション法を用いて下丘の神経細胞に導入し発現させる事を試みた。主に成ラットの下丘実質内にDNA溶液を注入し、この用途のために新たに設計された電極を用いて下丘に電位をかけた。この操作の2日後にラットの脳を固定し得られた下丘組織の標本でレポータータンパクであるコレラトキシンBサブユニットの発現を免疫組織化学的に検索し、複数の神経細胞で陽性像を得ることができた。また、二重蛍光抗体法により、コレラトキシンBサブユニットの免疫活性を持つ細胞がノシセプチン及びGABAを含有している事を確認した。現時点ではプロモーター活性の特異性も確保されこの後の解析に進むことが可能であると期待できる。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 工藤 基: "Developmental expression of KCC2 in the inferior colliculus of the rat"解剖学雑誌. 78・(抄録号). 273 (2003)
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[Publications] 工藤 基: "聴覚中枢の形態学的アプローチ:その戦略と方法"日本音響学会聴覚研究会資料. 33・3. 209-215 (2003)
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[Publications] 中村高秋: "小腸上皮幹細胞を用いた膵β細胞の再生"分子糖尿病の進歩. 9・1. 10-16 (2003)
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[Publications] Motoi Kudo: "Dual system of the ascending auditory pathways"Auditory Research Forum Japan. 8・1. 1 (2003)
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[Publications] Akio Kishi: "Sumoylation of Pdxl is essential for insulin gene activation"Am J Physiol, Endocrinology and Metabolism. 284・1. 830-840 (2003)
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[Publications] Katsumasa Tsujinaka: "Dietary lipid hydroperoxide induces insulin resistance and impaired insulin secretion in normal rats"Diabetes Res Clin Pr. 印刷中.
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[Publications] Motoi Kudo: "Plasticity of the Central Auditory System and Processing of Complex Acoustic Signals"Kluver-Plenum. 5 (2004)