2004 Fiscal Year Annual Research Report
GPI-アンカー型神経接着分子を介するシグナル伝達機構の解明
Project/Area Number |
15500275
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
武田 泰生 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教授 (60245462)
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Keywords | コンタクチン / コンタクチン関連蛋白質 / Two-Hybrid System / ミエリン / PDZ / carboxypeptidase E |
Research Abstract |
免疫グロブリンスーパーファミリーに属する神経接着分子コンタクチン群はイノシトールリン脂質を介して細胞膜表蔓に結合するGPI-アンカー型の分子であり、コレステロールに富むlipid raft(ラフト)領域に存在することが知られている。本研究は、脳神経系のシナプス伝達におけるコンタクチン群の機能を明らかにすることを目的としており、本年度は、コンタクチン分子群とシス型に結合すると考えられるコンタクチン関連分子(Caspr)群の細胞内部分と結合するfolding蛋白質の探索を行った。Caspr分子群はCaspr1-5の5種類の存在が知られており、そのうちCaspr2-5はそのC末端部分にPDZ結合モチーフを持つ。従って、Caspr2-5のC末端部分と結合するPDZドメインを持つ蛋白質をYeast Two Hybridシステムを用いて、ヒト脳cDNAライブラリーからスクリーニングを行った。その結果、Caspr4のC末端部分に結合する蛋白質としてLnx2を得た。これはN末端部分にZinc fingerドメインを持ち、4つのPDZドメイン、さらにC末端部分にPDZ結合モチーフを合わせ持つユニークな蛋白質であることがわかった。現在、両者間の詳細な相互作用について検討中である。一方、Caspr2は、ミエリンのジャクスタパラノード部に局在し、Kチャネルのクラスター形成に深く関与することが知られる分子であるが、Caspr4と同様に細胞内部分と相互作用する分子を検討した結果、carboxypeptidase Eをはじめ、PDZドメインを持つ蛋白質を含めて、非常にユニークな興味ある蛋白質群との相互作用が認められた。現在、これらの蛋白質との詳細は機能連関、ならびにミエリン形成に関わる分子間相互作用について検討中である。
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Research Products
(3 results)