2005 Fiscal Year Annual Research Report
膜蒸留技術を利用した濾液再生型在宅血液浄化システムの開発
Project/Area Number |
15500326
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
峰島 三千男 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (50166097)
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Keywords | 医用工学 / 臨床工学 / 膜蒸留 / 血液濾過 / 濾液再生 / 平均温度差 / 総括伝熱面積係数 / 住宅医療 |
Research Abstract |
濾液再生型血液濾過システムを構築する上で、本年度は既製人工肺を用いた純水回収実験を蒸気透過性の高い気-液系にて実施した。すなわち、高温流体側としては昨年度同様RO水を用いたが、低温流体側としてはRO水の代わりに空気を流した。 1)膜蒸留実験(流量変化):高温側(液側)および冷却側(ガス側)温度(T_H,T_L)をそれぞれ37℃、10℃と固定化し、高温側RO水流量(Q_H)を0.1-2.0L/min、冷却側ガス流量(Q_L)を4-80L/minに変化させたときの水分透過量(V_E)を求めた。どの条件においても時間的な水分透過量は概ね比例的に増大しており、膜透過性能の経時減少は見られなかった。Q_L一定下でQ_Hを増大させた場合、Q_H<1L/minではV_Eは増加したが、Q_H>1L/minで最大値に収束した。その最大V_E値はQ_Lが多いほど高値を示した。一方、Q_H一定下で、Q_Lを増大させると、V_Eは顕著の増大し、Q_Hが多いほど高値を示した。 2)膜パラメータの推定:上記膜蒸留実験の結果をもとに、熱収支、水分収支から、総括伝熱膜面積係数(UoA)を求めた。 3)今後の課題:ガス流量依存性に水分透過量は増大したが、現実的な操作を考えると適正な操作範囲に抑える必要がある、むしろ、使用した人工肺の膜性能ならびに仕様に依存した結果であり、膜蒸留専用に設計されたモジュールで実験する必要がある。
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