2005 Fiscal Year Annual Research Report
義手実用化のための皮膚電気刺激によるバーバル情報伝達方式
Project/Area Number |
15500362
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金 寛 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90243170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤沢 堅造 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (30029277)
奥野 竜平 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (90294199)
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Keywords | 皮膚電気刺激 / 少数単語 / 仮現運動 / 刺激パターン / 刺激パターン系列 / 感覚障害者 / 刺激部位 / 筋電義手 |
Research Abstract |
本研究は、電気刺激の仮現運動を利用して「第1指に強い反力が加わっている」といったバーバル(言語)情報を伝達する機能を備えた義手実用化のための皮膚電気刺激によるバーバル情報伝達方式の決定を目的とし、研究を遂行した。具体的には、以下のように研究を実施した。 1)筋電義手使用者が棚の上や机の下にある物体を把握する作業をする際に必要となる2つの感覚情報を定義した。義手と物体の接触位置情報(母指外側・二指外側・内側)と接触時の指開閉角度情報(角度大・角度小)である。これら各情報に認識が容易となるように5つの刺激パターンを対応させ、刺激パターン系列を作成した。 2)本年度では刺激部位として上腕部を対象とした。これは、前腕断端の位置に関わらず、全ての義手使用者への適用を考慮したためである。電極を装着する位置は予備実験により肘関節から3〜5[cm]の間に決定した。10名の被験者(21〜25歳の健常男子9名、女子1名)に対して開発している実験システムを用いて各被験者につき4回の心理物理実験を行った。少数単語伝達実験の結果は、4回目の実験において全被験者の平均正答率は98.3%(標準偏差:3.12)、平均回答時間2.2秒(標準偏差:0.14)となった。また、短時間の訓練時間でも認識が容易にできることを示した。このことから、提案した5つの単語伝達方法は、実験を通じて実用上十分な精度で利用可能なことを示した。 3)上腕部への適用にあう乾式表面同心電極を再試作した。 4)皮膚電気刺激による伝達方式を用いた義手の感覚フィードバックシステムの開発を目指し、義手の物体把持状態を検出するシステムの設計について検討した。
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Research Products
(5 results)