2004 Fiscal Year Annual Research Report
床振動反復負荷時の姿勢と手指運動の並行制御能の発達
Project/Area Number |
15500407
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
外山 寛 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (10172206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 勝夫 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60190089)
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Keywords | 動的姿勢制御 / 手指運動 / 幼児 / 自動化 / 干渉 |
Research Abstract |
床振動を負荷された経験のない健康な5〜6歳の幼児(男子20名、女子11名)を対象に、床振動時の姿勢制御の自動化に伴う手指運動の並行制御能の変化を検討した。 被験者には、床振動台に搭載した床反力計上で立位姿勢を保持させ、ゴーグル型ディスプレイを装着した。床振動は、振幅2.5cm、周波数0.5Hzでのsin波状の前後移動とした。ディスプレイには標的光源と追従光源を提示し、手指運動によって標的光源を追従光源で追従させた。追従光源の移動は、直線型ポテンシオメータの左右方向への操作で行った。標的光源は、周波数0.3Hzでsin波状に、20度(左右各10度)の視角で水平に移動させた。これに対応する手指の移動距離は8cmとした。 手指運動の練習の後、手指運動のみの測定を1回行い(コントロール)、その後床振動を6回負荷した。第1と第6試行では手指運動を並行させた。第2〜5試行は閉眼で行った。1試行は1分とした。足圧中心動揺の平均速度、標的光源と追従光源の位置の相互相関係数を算出した。 男女の年齢には有意差が認められなかった。足圧中心動揺の平均速度は、男女とも第3試行まで大きく減少し、第3試行から第5試行では殆ど変化がなかった。第6試行では、第5試行に比べて増加し、男子のみで有意差が認められた。ただし、第1試行に比べると、男女共に、有意に減少していた。標的光源と追従光源の位置の相互相関係数は、第1試行がコントロールと第6試行に比べて低く、相互相関係数のz-スコアに有意差が認められた。さらに、第6試行ではコントロールに比べて有意に低かった。有意な性差は認められなかった。本研究の結果は、5〜6歳の幼児において、姿勢制御の自動化に伴い手指運動の並行制御能が向上すること、5回の床振動による姿勢制御の自動化では手指運動による姿勢制御への干渉があり、その様相は男子で顕著であることを示すものと考えられた。
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