2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15500422
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Research Institution | Japan Women's College of Physical Education |
Principal Investigator |
片岡 洵子 日本女子体育大学, 体育学部, 教授 (60070603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板倉 直明 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (30223069)
早弓 惇 日本女子体育大学, 体育学部, 教授 (30060750)
坂本 和義 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (40017398)
北川 幸夫 日本女子体育大学, 体育学部, 助教授 (30169859)
寺山 喜久 日本女子体育大学, 体育学部, 教授 (20123101)
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Keywords | 呼吸法 / 中高年 / 血圧 / 心拍数 / 体脂肪 / 骨密度 / 長期的継続 / 柔軟性 |
Research Abstract |
1.中高年者を対象とした呼吸法の効果に関する継続的研究 本研究は、長期的な運動効果の観察を行うことを意図としている。本年度までの呼吸法運動の実施は、ほぼ計画どおり行われた。今期、資料は2000年12月7日から2003年11月27日まで資料で、計88回行った。夏休みなどの長期的な休暇が入る月は少ないのであるが、毎週木曜日午後5時から6時までの約1時間、の呼吸法体操を行った。計測項目は、アンケートのほか、血圧、心拍数はほとんど毎回測定した。他には、開眼片足立ち、閉眼片足立ち、身長、体重、皮下脂肪測定、踵骨の骨密度、サーモグラフィーによる表面皮膚温度、座位体前屈などの測定をした。 被験者は、30代〜70代の男性5名、女性17名であった。呼吸法歴は3年目9名、2年目6名、1年目7名であった。 結果と考察 1.アンケート:アンケートは合計25回実施した。集計は延べ360名の回答である。体操前後に疲労感について聞いた結果は、体操前では、47%の人が疲労はややある、34%がない。6%がかなりあるとなっており、体操後では、軽くなったが68%、変わらないは、3%、重くなったは0%となっており、自覚として疲労感が軽減していることがわかった。 2.血圧と心拍数:血圧と心拍数は他の測定項目がない場合はほとんど毎回測定している。血圧も心拍数も高い人ほど明瞭に降下する傾向が見られる。3年間継続している被験者IF(女性)78才、MK(男性)68才では2年、3年と次第に降下しており、有意差も見られた。 3.身長:呼吸法で身長が伸びたという報告があったので、2回ほど測定した。一回目はN数12で1cm伸びたが統計的な差はでなかった。これもまた。スパンを長くして測定を続けたいと思う。 4.体重も2回測定しているが、2回とも統計的に有意に減少した。呼吸を深くゆっくり気を体中にめぐらせながら行うゆったり動作にもかかわらず,明らかな数値である。1時間の間は食事や飲み物を飲まないので呼吸法を伴った運動で酸素を身体のすみずみまでめぐらせ、体脂肪を効率よく燃焼させていることが推察できる。 その他、体脂肪は減少し、体表温度は上昇し、柔軟性はますという結果が出された。 この結果の1部は2003年12月に行われた第32回人類働態学会東日本地方会にて発表した。
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