2003 Fiscal Year Annual Research Report
障害者陸上選手の投てき動作の運動学的解析ならびに調節式スローイングチェアの開発
Project/Area Number |
15500470
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Research Institution | Osaka Prefectual College of Nursing |
Principal Investigator |
奥田 邦晴 大阪府立看護大学, 総合リハビリテーション, 教授 (20269856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淵岡 聡 大阪府立看護大学, 総合リハビリテーション, 助教授 (30290381)
高畑 進一 大阪府立看護大学, 総合リハビリテーション, 教授 (70342219)
林 義孝 大阪府立看護大学, 総合リハビリテーション, 教授 (90269837)
樋口 由美 大阪府立看護大学, 総合リハビリテーション, 助手 (60312188)
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Keywords | 身体障害者 / 障害者スポーツ / 陸上競技 / 投てき / バイオメカニクス / 三次元解析 / 脳性麻痺 / 脊髄損傷 |
Research Abstract |
障害者のフィールド競技に関する先行研究は散見する程度であり、特に、重度障害者を対象とした投てき競技に関する研究は皆無である。本研究は主として脳性麻痺および脊髄損傷選手の投てき運動を6台のデジタルビデオを用いたビデオ式3次元解析装置(ToMoCo Vm11により運動学的に分析し、障害度やその特徴の違いが投てき運動に及ぼす影響について明らかにするとともに、スローイングチェアの適合度合いの差異がどのように投てき運動に影響を及ぼすかについて調査することを目的とした。 これらの結果は、重度障害者にとって、投てき競技の魅力が拡大し、その普及に寄与できるとともに、傷害者の投てき競技におけるスポーツ指導方法の基礎データとすることができる。 今年度は以下の事項を実施した。 1.デジタルビデオカメラ6台システムへのバッジョンアップの実施 従来、既存の4台のデジタルビデオカメラによる三次元解析を行ってきたが、どうしても4台では隠れ点等が発生し、仮想のマーカー位置を補間していくことが必要であったため、精度的な問題を有していた。今回、6台システムにバージョンアップすることにより、より精度の高い測定が容易に可能となった。 2.現役障害者投てき選手の投てき動作の解析を行った 棍棒投げ選手1名およびやり投げ選手1名の投てき動作を6台システムで測定し、解析した。結果、現在のフォームならびにスローイングチェアの設計上の問題点等を抽出できた。今後引き続き、フォームおよびスローイングチェアの調整を実施し、ビデオ解析結果から最も効率の良い投てき条件を検討する。 3.投てき競技以外ではあるが、水泳および女子車椅子バスケットボールのアテネパラリンピック選手を対象として、それぞれ、水泳運動およびシュート動作の解析を実施した。結果、エリート選手の障害を補完するための身体運動の特徴について、明らかにすることができた。
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