都市における女性のライフスタイル特性と育児支援環境整備に関する研究

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 15500513
• Research Institution: Nara Women's University
• Principal Investigator: 田中 智子 奈良女子大学, 大学院・人間文化研究科, 助手 (20197453)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 瀬渡 章子 奈良女子大学, 生活環境学部, 助教授 (60179348)
• Keywords: 女性 / ライフスタイル / 育児支援 / 地域子育て支援センター / 子育てサークル

Research Abstract

【研究目的】女性の多様なライフスタイルを支えるために必要な育児支援環境を都市の住宅・地域において整備する方策を検討することを目的とする。検討に際し、従来の保育所や親族による保育サポートに加え、(1)新しい形態の保育施設・サービス、(2)親族に代わる身近な支援としての非親族による育児ネットワークや子育て支援センターに着目し、これらがより良質な支援策として地域に定着するための要件について考察する。
【方法】先進的な育児支援環境整備に取り組んでいる自治体をインターネットを通じて検索し、ピックアップする。特徴的な自治体を選択し、育児支援策についてヒアリング調査を行う。利用者に対してインタビュー調査を行い、育児支援策の効果について検討する。
【結果】先進的自治体として、市が中心となって各保育所に地域子育て支援センターを整備している吹田市、社会福祉協議会が中心となって子育てサロンなどの活動を通じて育児ネットワークづくりをしている羽曳野市を取り上げ、サービス供給者、利用者にインタビュー調査および活動観察調査を実施した。対象市によって異なるが、園庭開放、子育てサロン、子育てサークルづくり支援など多様な支援活動を行っており、サービス利用者にとっては、非常に有効な育児支援策になっていることがわかった。他の育児支援手段(従来型の保育サポートなど)やライフスタイルとの関連や、非利用者の育児実態などを明らかにするため、これらのプレ調査を基に調査票を設計し、3月から利用者調査を開始しているところである。