2004 Fiscal Year Annual Research Report
都市における女性のライフスタイル特性と育児支援環境整備に関する研究
Project/Area Number |
15500513
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
田中 智子 兵庫県立大学, 環境人間学部, 助教授 (20197453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬渡 章子 奈良女子大学, 生活環境学部, 助教授 (60179348)
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Keywords | 子育て支援 / 就学前児 / 母親 / 日常生活圏 / コミュニティ / サービス / 子育てサロン / 地域子育て支援センター |
Research Abstract |
女性の多様なライフスタイルを支えるために必要な育児支援環境を都市の住宅・地域において整備する方策を検討することを目的とする。検討に際し、従来の保育所や親族による保育サポートに加え、(1)新しい形態の保育施設・サービス、(2)親族に代わる身近な支援としての非親族による育児ネットワークや子育て支援センターに着目し、これらがより良質な支援策として地域に定着するための要件について考察する。 今年度は、市が中心となって各保育所に地域子育て支援センターを整備している吹田市、社会福祉協議会が中心となって子育てサロンなどの活動を通じて育児ネットワークづくりをしている羽曳野市を取り上げ、吹田市では、0〜5歳児の母親、羽曳野市では、0〜5歳児の母親、子育てサロン・地域子育て支援センターの事業参加者を対象にアンケート調査を実施した。有効回収数は、吹田市676票、羽曳野市929票である。 その結果、1)母親の日常生活圏は子どもの年齢との関わりが大きく、子の成長と共にしだいに拡大すること、2)子育ての援助については、親の援助の有無にかかわらず、近所に子どもを預け合う親しい友人を作りたいと考えている。有職や子が3歳未満の母親では、育児サービスも利用したいと考えるものが多い、3)親には、一時的な預かりや相談、母親コミュニティには、情報交換や一緒に遊ばせることといった援助を受けているが、母親のサービスとコミュニティの志向性によって、支援の選択方法が異なっている。4)母親は、「安心して子どもを預けられる」、「親子でいつでも利用できる遊び場付の居場所」というニーズを持つが、現在の居住地域はこれらのニーズを充足していない。また、子育ての援助が不足している母親、3歳未満の子の母親では、地域の母親との交流の場、親子遊びの街道、親が休息できる場のニーズがある。
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Research Products
(3 results)