2006 Fiscal Year Annual Research Report
都市における女性のライフスタイル特性と育児支援環境整備に関する研究
Project/Area Number |
15500513
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Research Institution | UNIVERSITY OF HYOGO |
Principal Investigator |
田中 智子 兵庫県立大学, 環境人間学部, 助教授 (20197453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬渡 章子 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (60179348)
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Keywords | 都市計画・建築計画 / 育児支援 / スウェーデン / プレスクール / 就学前児 |
Research Abstract |
本研究は、もっとも育児負担の大きいライフステージである就学前児を持つ女性に着目し、女性の多様なライフスタイルを支えるために必要な育児支援環境を都市の住宅・地域において整備する方策を検討することを目的とする。昨年度はスウェーデンのオープンプレスクールを対象に調査を行い、0歳から2歳児を持つ親に対する子育て支援について明らかにした(研究発表論文参照)。 今年度は、スウェーデンにおけるプレスクールの調査を実施した。スウェーデンにおいては、保育所と幼稚園がプレスクールとして一本化され、管轄が社会庁から学校庁へ移行した。出生後は、母親または父親が育児休暇を利用し、2歳になるとほとんどがプレスクールないしは、より小規模なファミリーデイケアホームを利用している。また、学校教育法では、希望があれば全員が入れるだけのプレスクールを用意しなければならない(親が希望してから3〜4ヶ月以内にプレスクールを確保しなければならない)と明文化されている。スウェーデンのプレスクールの特徴は、平均人数50人前後と小規模で、自宅のごく近くに配置されていることである。人口800人から1,400人に1ヶ所プレスクールがあり、新築だけでなく、住宅などを改造して利用しているものも多い。運営者は従来は公営(コミューン)であったが、保育内容の充実、多様性を求める親に応えて、私営のプレスクールが増加してきた。私営であっても、保育単価は、公営と同額が公費から支払われ、各プレスクールがその費用で運営している。また、親の保育料の負担額も同じである。また、少数であるが、親やスタッフの協同組合が運営している事例もある。親の協同組合運営のプレスクールは、親とスタッフが協力して保育に関わることから、質が高いと評価されている。また、親同士や親とスタッフが親密な関係を築くことができることに対して、親の評価も高い。
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Research Products
(2 results)