2003 Fiscal Year Annual Research Report
地域の気候風土に根ざした住生活力の評価と世代間交流に関する研究
Project/Area Number |
15500516
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
久保 加津代 大分大学, 教育福祉科学部, 教授 (50214987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曲田 清維 愛媛大学, 教育学部, 教授 (00116972)
西島 芳子 高知大学, 教育学部, 教授 (60036655)
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Keywords | 住生活力 / 地域性 / 気候・風土 / 住まい方 / 住居管理 / 九州・四国・瀬戸内 / コミュニティ / ペーパークラフト |
Research Abstract |
研究全体の目的は,各地(とりわけ,温暖湿潤な九州・四国・瀬戸内地方)に蓄積されてきた気候風土に根ざした住生活力(住生活習慣・住居管理法など)の実態を収集・記録保存し,次世代に受け継ぐために世代間交流の手だてを検討することであるが,本年度は住生活力の記録保存と,世代間交流の手だてを研究するための住教育・生涯学習の一環としての住まい学習実践を行った。 具体的には,(1)住生活力の実態調査(アンケート調査),(2)高度経済成長期以前からの『婦人之友』・「大分合同新聞」にみる住生活力の実態調査,(3)家庭科教員を対象に気候風土に根ざした住生活力の実態および学校教育(家庭科教育)の実態に関する調査(ヒアリング調査)を実施し,ペーパークラフトを活用した住教育・伝統空間体験学習を実践した。 その結果,以下の4点が明らかになった。1.住生活力は,地域の違いもあるが世代間の差が大きい。2.家庭科教育のなかでも「住」の領域は「教員にとっても難しく」十分には学習されていない。3.しかし,家庭科教員は,住生活力育成の意義を痛感しており,実生活では積極的に自然に働きかけて生活している実践者であり,手だてを研究すれば,伝承者として力を発揮できる。4.文献にみる住生活習慣・住居管理法を「気候風土に根ざしている」「伝統文化を大切にしている」「コミュニティ形成に資する」「科学的な発見があり子どもが関心をもてる」「機械に頼りすぎない」「有害な化学薬品を多用しない」の視点で整理した結果,次世代に伝承すべき「暑さをやわらげる住まい方」「寒さをやわらげる住まい方」「清掃法」「DIY」などが抽出できた。 また,ペーパークラフトを活用した学習教材や伝統空間体験学習などの実践が蓄積できた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 久保加津代: "住宅賞が住まい・まちづくり学習におよぼす効果"大分大学生涯学習教育研究センター紀要. 第4号. 33-44 (2004)
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[Publications] 渡部太介, 久保加津代, 鈴木義弘: "大分市郊外の戸建て住宅団地における入居者の住宅継承および将来の居住計画についての研究-地方都市における郊外戸建て団地の再整備に関する研究-"日本建築学会研究報告 九州支部. 第43号3(計画系). 93-96 (2004)
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[Publications] 曲田清維, 郡司島宏美, 杉山多加美: "子どもの伝統空間体験とまちづくりの可能性-NPO法人庚申庵倶楽部の取り組み"「住まい・まち学習」実践報告・論文集5 (財)住宅総合研究財団. No.27(未定). (2004)
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[Publications] 西島芳子, 吉田明子: "吉良川民家模型クラフトの教材開発と教育実践"ペーパークラフトを活用した四国の住教育 (日本建築学会四国支部). 18-22 (2004)
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[Publications] 曲田清維, 杉山多加美一: "庚申庵での伝統空間体験-オリジナル庭園づくりと折り紙建築模型-"ペーパークラフトを活用した四国の住教育 (日本建築学会四国支部). 1-6 (2004)