2005 Fiscal Year Annual Research Report
地域の気候風土に根ざした住生活力の評価と世代間交流に関する研究
Project/Area Number |
15500516
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
久保 加津代 大分大学, 教育福祉科学部, 教授 (50214987)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西島 芳子 高知大学, 教育学部, 教授 (60036655)
曲田 清維 愛媛大学, 教育学部, 教授 (00116972)
|
Keywords | 住生活力 / 住まい方 / 温暖地域 / 地域 / 気候風土 / 世代 / 地域コミュニティ / 家庭科 |
Research Abstract |
温暖地域(九州・四国地方)の,地域に根ざした伝統的な住生活法について調査した結果,つぎの点があきらかになった。 1.掃き出しの開口部や3本溝などを活用して開放的な間取をもち,高床に風を通し,深い軒の出をもって日照を遮っている,ハード面での工夫だけではなく,夏には,窓を開け,植栽や軒先に仕込んだ日よけ障子の活用や打ち水などのソフト面でも「気を用いて」「ていねいに」暮らしている。 2.縁側やミセやショウギやオキザなどを活用して,夕涼みやひなたぼっこなどを楽しみ,地域に根ざした住生活は地域コミュニティをも育んできた。 3.世代間による環境適応力の違いは大きく,子どもや若者の季節感・住環境適応力低下傾向は著しい。地域差もみられる。 4.世代間交流の視点で,「庚申庵伝統文化こども教室」「ふれあいセンターもやい」の活動や家庭科の授業やケーブル・テレビについて,具体的に検討することができた。 異世代間交流の可能性は大きい。 5.高等学校家庭科『家庭総合』の教科書は,地域に根ざした住生活や健康的で持続可能な住生活についての記述が豊富になりはじめている。 地域に根ざした,健康で持続可能な住生活をするために,ゆっくり,ていねいに日常生活を営むことの重要性を世代間で交流していきたい。
|
Research Products
(7 results)