2005 Fiscal Year Annual Research Report
多重債務予防に焦点をあてた生活管理スキルの育成に関する研究
Project/Area Number |
15500517
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
花城 梨枝子 琉球大学, 教育学部, 教授 (80128496)
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Keywords | 多重債務者 / 金銭管理 / 自己破産 / 生活管理 |
Research Abstract |
平成17年度の研究成果は,以下に示すように1.日本消費者教育学会編集の著書,2.国際学会でのポスター発表(Review付き),3.日本消費者教育学会口頭発表,4.沖縄クレサラ被害をなくす会(平成17年度:900人)データ分析である。 1.著書: 日本消費者教育学会編『消費生活思想の展開』のうち第III部第2章「多重債務問題と消費者教育」を九州地区としで分担執筆した。消費者の人的資源である金銭管理能力に影響を与える消費者教育の重要性について言及した。 2.ポスター発表: The Sixth Biennial Conference of The Asian Consumer and Family Economics Association(カリフォルニア州立大学)にて,ハワイ大学Diane MASUO教授及びカリフォルニア州立大学Y.Lakshmi MALROUTU教授らとの共著で「日本の多重債務問題」(Debt Problems in Japan)としてポスター発表した。現在,日本の消費者金融会社の進出で,台湾,韓国をはじめ,東南アジアで日本と同様の多重債務問題が発生している。アメリカと比較しながら日本の現状にふれ,多重債務問題をどのように捉え,その解決にどのような方策があるか,生活を対象とする学問分野は,どのような使命を持つべきかをアジア各国の研究者と討論した。 3.第25回日本消費者教育学会にて「シティズンシップ及び多重債務問題からみた消費者教育概念の検討」について口頭発表した。現在論文を投稿中である。 4.沖縄クレサラ被害をなくすの会のデータ分析:平成17年度の現状を分析した。(n=900:男性461,女性431,不明8)) 多重債務に陥った最初の借金理由は,昨年度同様,生活費(34.7%),保証人名義貸し(14.8%),事業資金(6.8%)の順であり,この傾向は調査開始以来続いている。今年度は900人中,10代の多重債務者が4人(男性3,女性1)いた。また新たに,ヤミ金融の被害の有無についても調査した。その結果,900人中105人がヤミ金融の被害にあっていた。
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Research Products
(3 results)