2003 Fiscal Year Annual Research Report
思春期のダイエットが妊娠期の母体と子の発育に及ぼす影響
Project/Area Number |
15500541
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
水上 戴子 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (50031688)
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Keywords | 思春期 / 妊娠期 / 食餌制限 / ラット |
Research Abstract |
近年、若い女性の間では必要以上のやせ願望があり、ダイェットをする傾向が多く見られる。ラットの思春期を9週齢、性成熟を12週齢ととらえ、思春期のみに食餌を30%制限するダイエットを実行した場合、或いは思春期に引き続き妊娠期にもダイエットを実行した場合において、妊娠、妊娠維持、出産が可能か、さらに子の生存が離乳まで可能かについて検討する。また、出生時と離乳時における子の発育への影響と母体への影響を明らかにすることを目的とした。 9週齢のWistar系雌ラットを3群に分け、ミルクカゼインと分離大豆タンパク質をそれぞれ10%ずつ含むタンパク質20%食を自由摂取させた群を対照群(C群)とした。思春期のみ食餌制限した群をRC群、思春期・妊娠期に制限した群をRR群とした。食餌制限の方法は、pair-feedingにより行った。つまり、対照群の飼料摂取量より30%少ない量を30%制限食とする。授乳期間は3群ともに自由摂取とした。思春期は9週齢〜12週齢の3週間、妊娠期間は21日間、授乳期間は21日間とする。得られた結果は次の通りである。 いずれの群においても、妊娠、妊娠維持、出産が可能であった。思春期のみ食餌制限した場合、母体への影響については対照群との間に顕著な差は認められなかった。新生子、離乳子の発育においても対照群と比較して顕著な差は見られなかった。思春期と妊娠期に食餌制限した場合は、妊娠期の母体への蓄積量、授乳終了後の母の腎臓重量、腹部の脂肪量が対照群より減少した。子の出生時体重は対照群に比べて有意に軽く、臓器重量は軽い傾向がみられた。離乳時においては、離乳子の体重、臓器重量ともに対照群に比べて差はみられなかったが、肝臓中タンパク質量、核酸量が低い傾向が見られた。
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