2005 Fiscal Year Annual Research Report
教師研修を対象とした適応型遠隔教育支援システムに関する研究
Project/Area Number |
15500612
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
大森 康正 上越教育大学, 情報基盤センター, 助教授 (80233279)
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Keywords | 遠隔教育 / 教師研修 / 技術科教育 / 情報モラル |
Research Abstract |
本研究は、職場に居ながら、映像・テキスト・イラストなどのマルチメディア情報を組み合わせて現職教員が容易に研修内容を理解することができ、かつ技能を扱う実験・実習部分を遠隔操作により実物の教材を操作(体験)しているのに近い環境を高速ネットワーク上で実現することを目標とした適応型遠隔教員研修支援システムの研究・開発である。本研究によって情報電気通信とそれを用いた教育効果などについて明らかにすることを目的としている。 本年度は、3年計画の3年目にあたるため、昨年度までの成果を基に、以下の4項目について研究を行った。評価については、本学に派遣されている現職の大学院生および附属中学校等の協力を得て中学校技術科教員を対象に行った。 1.昨年度までに行った、中学校技術・家庭科「情報基礎領域」を対象とした教師研修に必要なカリキュラムおよび現職教師の情報モラル教育に対する意識・問題点に対応した情報モラルの教師向けのガイドブックおよびマルチメディア素材を活用した講義コンテンツの開発、および適応型遠隔教育支援システムを用いた評価を大学院生等の協力を得て実施した。その結果、ガイドブックのWeb教材およびマルチメディア素材を活用した教材の有用性について確認した。特に教材開発過程において、教師研修を対象としたインストラクショナル・デザインを新たに提案し、それに基づく教材開発の重要性および有効性について確認した。 2.前年度までに問題点としてあがっている、従来の「べからず集」的な教材ではなく、コンピュータ上で疑似体験を通じ、なぜ駄目なのか、なにが問題なのかを、1の教材を活用して生徒間、生徒-教師間での協調学習によって理解を進める遠隔教育用カリキュラムの開発および評価を行った。特に、仮想空間による疑似体験を行う教材の重要性を確認した。 3.「情報モラル」に関するカリキュラムに対応するために、授業評価システムにて用いられる知識モデル「題材に関する知識」の改良を前年度に引き続き行った。 4.開発環境としては、前年度に引き続き、遠隔教育システムの学習支援システムMoodleと知識ベースシステムの連携した適応型遠隔教育支援システムの改良等を行った。
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