2006 Fiscal Year Annual Research Report
コミュニカティブ・アプローチに基づく日本語自由対話訓練システムの構築
Project/Area Number |
15500618
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
小西 達裕 静岡大学, 情報学部, 助教授 (30234800)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 幸宏 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (20193526)
近藤 真 静岡大学, 情報学部, 教授 (30225627)
|
Keywords | 教育工学 / 計算機システム / 情報システム / 人工知能 / ユーザインタフェース |
Research Abstract |
(1)教育戦略の実装と評価 前年度までにコミュニカテイブアプローチに基づいて日本語対話訓練の観点から効果的と思われる教育戦略を設計した。成果として、文法的誤りについて、直接指摘せずに気づかせるような対話が可能な戦略が得られた。本年度はこれを実装し、いくつかの対話シナリオを設定してこの戦略が期待した応答を生成できるかを評価するとともに、必要に応じて戦略の追加修正を行った。 (2)システムの実験的評価 研究計画では、これまでの成果に基づいて構築・拡張したシステムについて、日本語学習者を被験者とする利用実験を行い、利用者の主観評価と客観的観測データに基づいて意味解釈機構の能力と教育戦略の妥当性を評価することを予定していた。その準備として、ある範囲の学習項目を定め、これを扱うのに適したタスクを設計し、そのタスクにおける対話に必要な領域知識(ホテル検索や理数系教科の問題解決など)を実装した。しかしながら予備実験を行ったところ、対話状況を表現する知識(シチュエーション知識)の記述においてシステムに関する高度な専門知識が必須になっており、一般の語学教育者にはこの知識の記述がほぼ不可能であるという問題点が明らかになった。 (3)シチュエーション知識オーサリングツールの開発 (2)で述べた問題点を解消するために、自然言語文で対話状況を記述することにより、自動的にシチュエーション知識を生成するオーサリングツールを設計・実装した。 (4)研究成果の整理 本研究の実施期間に得られた知見を整理し、成果報告書として刊行する(2007年5月刊行予定)。
|
Research Products
(3 results)