Research Abstract |
滋賀大学教育学部および大学院においては,教科「情報」の1種および専修の教員免許のためのカリキュラムを編成し,学部生および院生を受け入れている。教科「情報」のうち「情報A」の科目では,総授業時数の2分の1以上を実習に,「情報B」,「情報C」の科目については,3分の1以上を実習に当てるように規定され,実習に重点が置かれている。本研究では,既に開発された手法を授業モデルとして発展させ,ネットワーク環境を利用した実習授業のモデルを構築するとともに,ディジタル教材を開発してネットワークを積極的に利用した新しい形式の実習を実施するための支援を行い,その有効性を明らかにすることにあり,本年度の研究実績概要は,以下のようにまとめられる。まず,(1)ディジタル教材(試作版)の分析・評価として,昨年度において開発されたディジタル教材(試作版)を試行的に使用し,分析や評価を行い,改良や追加に備えるとともに,(2)ディジタル教材(試作版)の改良・追加等としては,現時点での状況をまとめるとともに,試作版を改良・追加して,ネットワーク対応の環境を実現した。また,(3)ディジタル環境を利用した実習の設計としては,実習の内容となる「ディジタル環境」について吟味考察するとともに,ディジタル環境が人間生活に及ぼす影響について検討して,「ディジタル・リテラシー」を提案し,学習過程で授業設計方法の開発と評価を行った。さらに,(4)実用版の利用と評価としては,利用者の評価情報を収集して実習の方略を改良し,(5)研究の総括と成果のまとめを行った。
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