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2004 Fiscal Year Annual Research Report

環境カドミウム曝露のリスク評価に関する腎障害の長期追跡研究

Research Project

Project/Area Number 15510025
Research InstitutionToyama Medical and Pharmaceutical University

Principal Investigator

加藤 輝隆  富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (80115162)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 寺西 秀豊  富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (40115184)
Keywordsカドミウム / 近位尿細管機能異常症 / β2-ミクログロブリン / 骨代謝 / イタイイタイ病
Research Abstract

1.カドミウム(Cd)による腎障害のスクリーニングのために,総タンパク(TP),β_2-ミクログロブリン(β_2-M),グルコース(Glu),カルシウム(Ca),Cdの尿中排泄量を,富山県内非汚染地域女性住民131人(41〜70歳)を対象に検討した。TPおよびβ_2-Mは年齢とともに上昇した。Cdは60〜65歳をピークに加齢とともに漸減した。先行2研究との比較では,TP,β_2-M, Glu排泄量には地域間差がみられなかったが,Ca排泄量には地域間差がみられた。
2.富山県神通川流域カドミウム(Cd)汚染地域住民における尿細管障害の骨代謝への影響を明らかにするために,女性147人(40〜69歳)を対象に尿β_2-Mを定量し,1mg/g creatinineを超える11例を見出した。11例中8例(検査時50〜70歳)について,尿細管機能と骨代謝を検索した。その結果,3例においてβ_2-M, NAGの低分子量タンパク尿,腎性糖尿,尿酸クリアランスの高値,尿細管リン再吸収率の低下を認め,多発性近位尿細管機能障害と診断した。本3例はいずれも,同地域に50年以上の居住歴を有し,最近まで家業の農業に従事していた。また,Cd土壌汚染対策地域に指定された水田を有し,自家生産米の喫食歴を認めた。尿Cd濃度は14〜32μg/gCrと著しく高く,Cdの体内への異常蓄積を認めた。さらに,実母あるいは義母がイタイイタイ病認定患者であった。尿細管障害をきたすCd以外の原因は見出されなかった。これらに基づき,本3例の多発性近位尿細管機能障害はCdによるものであると診断した。さらに,第2中手骨X線像による骨濃度測定の結果,著しい骨量の低下を認めた。さらに2例には脊椎の圧迫骨折がみられ,うち1例は大腿骨頚部骨折をきたしており,明らかな骨への影響が認められた。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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