2004 Fiscal Year Annual Research Report
イメージングプレートを用いたIVR時の空間線量及び被ばく線量評価法の確立
Project/Area Number |
15510038
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大内 浩子 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教務職員 (10241522)
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Keywords | イメージングプレート / Interventional Radiology (IVR) / X線 / 積算型線量計 / 入射皮膚線量 / マッピング / セロハン法 / アニーリング法 |
Research Abstract |
IVR(Interventional Radiology)術時における患者皮膚被ばく線量のイメージングプレート(IP)による評価方法の開発を目的とし、IP(BAS-TR)の診断領域X線に対するエネルギー依存性について調べた。日本品質保証機構にてX線(実効エネルギー30、40,60,80,120keV)の基準照射を行い、PSL(Photo-stimulated luminescence)レスポンスを測定したところ、IPを構成する元素のK電子吸収によると考えられる感度の上昇が50〜60keV付近に認められた。臨床で施術に用いられているX線発生装置では、IVRに用いられる管電圧60〜120kV(実効エネルギー32.7〜44.7keV)で、感度差は13%であることがわかった。reference線量計を用いて各管電圧ごとのdose-PSL response相関を作成することにより、術時の平均管電圧から正確な線量評価を算出することができる。 水ファントムを患者胴体にみたて、IPシート(38.1x50.8cm)を背側に巻き付け、管電圧60〜120kVで、実際のIVR施術を模擬して透視と撮影とを行い、入射皮膚線量マッピングを試みた。同時に、エネルギー補償フィルタ付ガラス線量計をIPシート裏面に5cm間隔で8×6列のグリッド状に48個配置し、値を比較した。その結果両者の値は良い相関を示していた。 IPによるマッピング法はエネルギー依存性について考慮が必要であるとしても、ダイナミックレンジが100μGy〜100Gyと非常に広く、また、ガラス線量計のような小さな線量計では複数個配置してもpeak skin dose領域の特定はできないため、hot spotsを逃してしまう恐れがあるが、IPではこの領域が明示されるため、最も被ばく線量の高く、確定的影響が発現する恐れのある部位の特定が可能である。
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Research Products
(6 results)