2004 Fiscal Year Annual Research Report
希土類永久磁石の溶解凝固法による分離・回収に関する研究
Project/Area Number |
15510076
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
齋藤 哲治 千葉工業大学, 工学部, 教授 (10296311)
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Keywords | 希土類永久磁石 / リサイクル / ガラススラグ法 |
Research Abstract |
高性能な希土類永久磁石のリサイクルに向けた取り組みとして、希土類永久磁石合金のガラススラグ中での溶解凝固による分解を利用した希土類金属の分類・回収を目的に研究を行っている。昨年度は代表的な希土類永久磁石であるネオジウム鉄ボロン(Nd-Fe-B)磁石のガラススラグ中での溶解凝固による分離・回収について研究を行い、このガラススラグ中での溶解凝固(ガラススラグ法)によりNd-Fe-B磁石合金中のNdは希土類酸化物としてガラススラグ中に回収され、Nd-Fe-B磁石合金は希土類金属を含まないFe-B合金になることがわかった。そこで、本年度は新しい希土類永久磁石として知られているサマリウム鉄窒素(Sm-Fe-N)磁石の原料であるサマリウム鉄(Sm-Fe)合金と磁歪材料として知られているテルビウム鉄(Tb-Fe)合金にもこのガラススラグ法の適用を試み、Nd-Fe-B磁石と同様に希土類金属の酸化物と金属に分離ができるかどうかを調べた。その結果、Sm-Fe合金中のSmは希土類酸化物としてガラススラグ中に回収され、Sm-Fe合金は希土類金属を含まないFe-B合金になることがわかった。また、重希土類元素であるテルビウムを含むTb-Fe合金も同様にTb-Fe合金中のTbは希土類酸化物としてガラススラグ中に回収され、Tb-Fe合金は希土類金属を含まないFe-B合金になることがわかった。このことより、希土類永久磁石の希土類金属の種類によらずこのガラススラグ法は適用が可能であり、希土類酸化物と遷移金属合金に分離できることがわかった。
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Research Products
(2 results)