2003 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロマテリアルのナノオーダー疲労き裂伝ぱに関する研究
Project/Area Number |
15510110
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
陳 強 鹿児島大学, 工学部, 助手 (30264451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
皮籠石 紀雄 鹿児島大学, 工学部, 教授 (00117491)
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Keywords | ナノ / き裂伝ぱ / 疲労 / MEMS / マイクロマテリアル / 国際情報交換 / アメリカ |
Research Abstract |
本研究では、0.1nmの形状精度を持つ原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、代表的マイクロマテリアルであるシリコンとニッケル単結晶における1nm/cycle以下の速度で伝ぱするき裂の伝ぱ特性、とくにき裂伝ぱ下限界の有無について明らかにすると同時にそれに及ぼす環境(湿度・温度)の影響、さらにき裂先端の塑性変形場との相互作用について実験調査および理論解析をおこなうことを目的としている。 実験はモードI平面ひずみ負荷条件下である一定の初期応力拡大係数幅ΔK_0=CΔσ√<πa>からはじまり、き裂伝ぱ速度da/dN【less than or equal】10^<-15>m/cycleとなるように段階的に・Kを切下げる。毎回の・Kの下げ幅は5%に設定する。き裂のAFMその場観察は最大負荷がかけた状態下で一定の応力繰返し間隔で実施する。き裂先端位置は開口量により判断する。き裂先端の応力場は有限要素法により計算する。負荷の制御および検出は自動追尾制御装置(超音波工業製・新規)とコンピュータ(ソニー製・新規)制御によって実現する。負荷のキャリブレーションは原子間力顕微鏡のピエゾ力センサーによりおこなう。なお、試験片表面には場所識別のパターンを微細加工中に施す。 現段階では、試験片の設計および試作を終え、テスト疲労試験を行っている。初期疲労試験の結果を踏まえて試験片の最適化を図り、再度試験片の製作を行い、マイクロマテリアルのナノオーダー疲労き裂伝ぱ特性について調べる。
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