2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15510179
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
岩橋 秀夫 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (50145926)
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Keywords | フリーラジカル / ESR / エーテルラジカル / 過酸化脂質 / 鉄イオン / マイクロダイリーシス / フラボン / HPLC-ESR-MS |
Research Abstract |
以下の研究を行い生体由来の物質のラジカルを検出・同定を行った。 (1)1,2-dilinoleoyl-sn-glycero-3-phosphochline(DLPC)と大豆リポキシゲナーゼとの反応溶液,自動酸化DLPCと2価鉄イオンとの反応溶液中,およびDLPC過酸化物と2価鉄イオンとの反応溶液中に生成するラジカルをスピントラップ剤4-POBNをもちいて捕捉し,電子スピン共鳴法(ESR法)で検出した。このラジカルをHPLC-ESR-MS法をもちいてペンチルラジカルであることを明らかにした。(free radical researchに投稿中) (2)種々のフラボン類は鉄イオンにキレートすることにより過酸化脂質由来ラジカルの生成を阻害することを明らかにした。(Free Radical Research 38:869-876,2004) (3)スピントラップ剤として4-POBNをもちいて,エーテルを暴露したラットの血清と2価鉄イオンとの反応溶液中にラジカルをESR法により検出した。このラジカルのHPLC-ESR-MS分析をすることにより,このラジカルがエーテルラジカルであることを明らかにした。(Toxicol.Lett.154:235-239,2004) (4)ラット脳ホモジネートをアスコルビン酸/鉄イオン/EDTAで処理し,生成するラジカルを検出・同定した。多くのラジカル種が検出され目下その構造決定を行っている。 (5)ラット脳の虚血再還流実験を行い,その時発生するラジカルをマイクロダオアリーシス法をもちいて分析をおこない、ラジカル種をESR法により検出した。目下その構造決定を行っている。
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