2004 Fiscal Year Annual Research Report
ライブラリーのスクリーニングに基づく生体機能分子のデザインと解析
Project/Area Number |
15510184
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
矢野 貴人 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (40239827)
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Keywords | directed evolution / 進化工学 / de novo design / タンパク質デザイン |
Research Abstract |
1 ライブラリーのスクリーニング 2ステップ目のスクリーニングで、以下のような繰り返しアミノ酸配列を持つタンパク質の発現ライブラリーを大腸菌内で構築する手法を確立した:(Gly-Gly-X1-X2-X3-Gly-X4-Pro-X5-X6-Asn-Ala)n。ただし、Xl, Ile, Leu, Val, or Phe ; X2, Ser or Thr, X3, Ile, Leu, Val, or Phe ; X4, Ala or Gly ; X5, Arg or His, X6, Glu or Val ; n>10。 スクリーニングの結果、大腸菌内で完全に可溶性のタンパク質を発現するクローンを9個得ることができたので、その塩基配列を決定した。これらのクローンのうち、いくつかのものは50回以上繰り返しても、可溶性のタンパク質を大腸菌内で発現することがわかった。 2 可溶性タンパク質の精製 C端末にHisタグを付加したものを作製し、His-bind Resinおよびヒドロキシアパタイトの2ステップで、充分な純度の精製品を得ることが出来た。 3 繰り返しタンパク質の構造解析と機能の探索 精製タンパク質の構造を円二色性スペクトル測定により解析したところ、これらはランダムコイル構造をとっていると考えられた。これらの繰り返しタンパク質は、疎水性アミノ酸残基が周期的に出現するように設計されている。したがって、レチノールやビリルビン等の、繰り返し構造を持つ疎水性低分子化合物を結合できる可能性がある。現在、これら低分子化合物に対する結合能の有無、低分子化合物存在下でのタンパク構造の変化等を解析中である。
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