2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15510185
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
鈴木 信太郎 関西学院大学, 理工学部, 教授 (20128432)
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Keywords | 心筋 / 介在板 / アドヒレンスジャンクション / デスモゾーム / カドヘリン / アクチン / インテグリン / 細胞接着 |
Research Abstract |
マウス胎児または新生児の心筋細胞を分離し、コラーゲンをコーティングしたカバーガラスにまいて細胞接着装置の構築を観察した.その結果、はじめカドヘリン等の接着分子は細胞周囲のすべての細胞間接着部位に局在していたが、1、2週間ほどすると一部で長軸に垂直な方向に介在板様の構造を作り始めた.しかしながら、今のところ心筋細胞は拍動を続けているものの、この構造は不規則で、きちっとした介在板様の接着装置を作ることは成功していない.また、コラーゲンゲル上やコラーゲンゲル内という条件下で心筋細胞の培養を試みたが、大きな違いは得られなかった.今後は増殖因子等の培養条件を検討し、培養条件下における介在板構築の条件を確立する必要がある. また、生体内における介在板の構築過程についても検討した.その結果、はじめ接着分子は細胞周囲にドット状に局在していたが、生後2、3週間かけて徐々に典型的な介在板を形成するという複雑な構築過程を示すことが判明した.さらに、生体内において接着分子はドット状に集合するなど、培養条件下とは異なる性質が見られ、今後検討すべき点も明らかとなった.しかし、全体として介在板構築の過程は両者で類似しており、さらなる解析の結果が期待できる.
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