2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15510226
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
姫岡 とし子 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (80206581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立岩 真也 立命館大学, 大学院・先端総合学術研究科, 助教授 (30222110)
池内 靖子 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (80121606)
中川 成美 立命館大学, 文学部, 教授 (70198034)
松本 克美 立命館大学, 法学部, 教授 (40309084)
松井 暁 立命館大学, 経済学部, 助教授 (90238931)
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Keywords | 労働 / ジェンダー化 / 労働者 / 表象 / セクシュアルハラスメント |
Research Abstract |
研究代表者である姫岡は、労働と労働者のジェンダー化についての歴史研究を行い、同じ労働でも担い手のジェンダーが異なると、その労働に付与される意味合いも、担い手のアイデンティティもまったく異なることを日独の織物工業の比較から明らかにした。また「男は仕事、女は家庭」という性別役割分担が、日独において、いつ、どのような契機において成立したのかを、労働の観点から解明することを目指し、工場制度の確立と社会政策が決定的な役割を演じていることを明らかにした。全体では、「アンペイドワーク」に関するシンポジウムを開催し、これを制度と表象の2つの観点から考察した。立岩は、80年代に日本でしきりに議論された家事労働とアンペイドワークに関して、これをより深めた議論を展開した。なお、ファイル「労働・仕事」「女性の労働・家事労働・性別分業」(http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/d/w001002.htm)を作成し、また個々の研究者の業績や文献の要約などのファイルも作成、更新し、相互にリンクさせて大学のホームページで公開した。 その他にキャンパス・セクシュアルハラスメントとそれに関する法制化やセックスワークの表象に関する研究が進んでいる。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 中川成美: "わが如きもの、わが如くして過ぎぬべき-近代女性文学と語る欲望(2)・樋口一葉-"論究日本文学(立命館大学日本文学会). 76号. 44-51 (2003)
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[Publications] 中川成美: "『偶発性・ヘゲモニー・普遍性-新しい対抗政治への対話』-解説"国文学(学燈社). 8. 32-34 (2003)
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[Publications] 立岩真也: "家族・性・資本-素描"思想. 955. 196-215 (2003)
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[Publications] 松井暁: "自然環境・平等・自己所有権-マルクス主義と自由主義の比較を通じて-"経済理論学会年報. 40集. 140-156 (2003)
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[Publications] 松本克美: "キャンパス・セクシュアル・ハラスメントと大学の法化--債務としての教育研究環境配慮義務論の提起"岩波「科学」. 73巻3号. 241-243 (2003)
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[Publications] 池内靖子: "セックスワークの脱神話化?-リジー・ボーデンの映画『ワーキング・ガールズ』を中心に-"立命館言語文化研究. 第15巻1号. 13-20 (2003)
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[Publications] 姫岡とし子: "ジェンダー化する社会-労働とアイデンティティの日独比較史"岩波書店. 230 (2004)
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[Publications] 立岩真也: "自由の平等-簡単で別な姿の世界"岩波書店. 349+41 (2003)