2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15510226
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
姫岡 とし子 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (80206581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 成美 立命館大学, 文学部, 教授 (70198034)
池内 靖子 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (80121606)
立岩 真也 立命館大学, 大学院・先端総合学術研究科, 教授 (30222110)
松井 暁 立命館大学, 経済学部, 教授 (90238931)
松本 克己 立命館大学, 法学部, 教授 (40309084)
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Keywords | 労働 / 労働者 / ジェンダー化 / 表象 / セクシャル・ハラスメント / 労働法 |
Research Abstract |
本年度は、中間総括として、立命館大学国際言語文化研究所主催で本科研のメンバーが中心になって推進した『労働のジェンダー化』シンポジウムの結果をまとめた書物を出版した。本書は、「労働のジェンダー化」を制度と表象の2つの側面から考察する、という本科研のテーマに即したものである。本書では、国家によって定義づけされた「労働」(=典型例が労働法に規定された「労働」)が、労働政策、労働過程、知的分析・考察、労働者運動、さらには労働「者」の表象のなかで、いかにジェンダー・バイアスに基づいた男性像・女性像を作り出しているか、あるいは逆に、既存の--もっと正確に言えば、「既存である」かのように構築されてしまう--ジェンダー・バイアスによって、いわゆる「中立」とされた労働法や政策、客観的であるべきだとされる労働研究が、そして、女性のためだと考えられてきた労働運動でさえも、いかに生きた女性の労働実態をつかみ損ねてきたかが論じられている。 他に各メンバーが個別に研究を進め、松本・二宮はセクシュアル・ハラスメントについて、松井は経済学にフェミニズムの問題提起と成果を取り込んでいく可能性について、立岩は家族の性別分業とその対価の正当性について、姫岡はドイツと日本の双方のジェンダー労働の歴史について研究を進めた。池内と中川は、労働に関する表象面での研究を公表している。
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Research Products
(8 results)