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2005 Fiscal Year Annual Research Report

「介護の社会化」という動向におけるコミュニティケア倫理形成のための理論的研究

Research Project

Project/Area Number 15520030
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

御子柴 善之  早稲田大学, 文学学術院, 助教授 (20339625)

Keywords尊厳 / ボランティア / 人間性 / 傾注 / 純粋実践理性 / ケア / 介護倫理 / 連帯
Research Abstract

平成17年度の本研究において中心となったのは、8月にドイツ連邦共和国で遂行した施設訪問と、帰国後の論文執筆の二つである。その前後には資料収集を行い、さらには別の科研費課題に関するものではあるが本研究にも関連した研究発表も行った。
まず、8月5日から16日にかけて遂行したドイツ連邦共和国での施設訪問だが、期間中に5つの高齢者介護施設を訪問し、1つの研究センターで調査を行った。施設訪問においては、ドイツの施設にもさまざまな格差が見られること、施設内でのボランティアの活動が日本で紹介されているのとは異なり制度化された側面が強いこと、さらにはケア空間におけるボランティアそのものがケアを必要としがちであるという問題、最後に、ドイツのいくつかの制度改革が介護現場に不安定要因をもたらしていること、が明らかになった。なお、この調査の遂行に際して、早稲田大学のヨーロッパセンターのご助力を得たことを付言したい。
次に、執筆した論文であるが、その表題を「尊厳と連帯-コミュニティケア倫理のために-」と名づけ、上記の施設訪問に加え昨年度までの日独の施設訪問の内容、さらには、ドイツの最新の介護倫理の書物を踏まえて、「高齢者の尊厳を支える介護」とはいかなるものであるかを考えた。そこでは、18世紀のカント哲学における「尊敬(Achtung)」を超えて、「傾注(Achtsamkeit)」をキーワードとして見出した。この論点は、自然環境問題にも応用できるものであるがゆえに、それに関する研究発表も行うことができた。
来年度は、この研究をかたちあるものとして完成させるために、さらなる文献の渉猟ならびに論文執筆を行う予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2006

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 尊厳と連帯-コミュニティケア倫理のために-2006

    • Author(s)
      御子柴 善之
    • Journal Title

      文学研究科紀要/早稲田大学大学院 第51輯

      Pages: 29-41

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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