2003 Fiscal Year Annual Research Report
『無量寿経』古訳の文献学的研究―アフガニスタン出土の梵語古写本との比較―
Project/Area Number |
15520052
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
辛嶋 静志 創価大学, 国際仏教学高等研究所, 教授 (80221894)
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Keywords | 支婁迦讖 / Lokak, sema / 大阿弥陀経 / 無量寿経 / Sukhavativyuha / 中古漢語 / 仏教漢文 |
Research Abstract |
当該科学研究の初年度である今年度は、まず、梵本『無量寿経』諸写本などのデータをコンピュータに入力してもらい、そのデータを利用して『無量寿経』の古訳である支婁迦讖訳『大阿弥陀経』のグロッサリー(詞典)を作りはじめた。その詞典では、既存の辞書・研究書に出ていない語彙・語法、或いは採録されていても後漢より後の文献に拠るものを取り上げ、英訳を附し、さらに支謙訳『平等覚経』、訳者不明『無量寿経』、梵本(ネパール本とアフガニスタンで新たに出士した梵語古写本)及びチベット語訳に見られる対応する語彙を併記した。まだ『大阿弥陀経』全体の三分の一程度しか進んでいないが、すでに既存の辞書・研究書類に採られていない数多くの表現を集めることができ、また対応する梵本や異訳から、その意味を明らかにすることができた。 グロッサリー作りと並行して、『大阿弥陀経』の訳注を作成し、その成果は、『佛教大学総合研究所紀要』に連載して発表している。今年度の発表で、上下二巻のうち上巻の訳注を終えた。 また、台湾の『佛教圖書館館訊』第35/36号に発表した「『佛典漢語詞典』之編輯」という論文の中で、『大阿弥陀経』の語彙の問題を論じた。
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Research Products
(2 results)