2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15520130
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Research Institution | Nagasaki Institute of Applied Science |
Principal Investigator |
横手 一彦 長崎総合科学大学, 工学部, 教授 (60240199)
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Keywords | 被占領下の文学 / 敗戦期文学 / 一九四〇年代文学 / 一九五〇年代文学 / 戦後の文学 / 世界戦争期の文学 / GHQ / SCAP検閲 / 旧内務省検閲 |
Research Abstract |
今年度は2006年9月21日、米国メリーランド州立大学マッケルディン図書館において「Nisei CCD Examiner and the literature of the time」(使用言語:英語)North American Coordinating Council On Japanese Library Resources(北米日本研究資料調整協議会)と、同年10月28日九州大学医学部百年講堂において「表現された長崎 島尾敏雄「単独旅行者」の構図」(日本近代文学会秋季大会)を含む4件の研究発表を行った。 また、『社会文学事典』(2007年1月冬至書房発行)の当該領域に関わる「被占領」や「アメリカ兵」などの一三項目を担当執筆した。 今年は最終年度にあたり、年度当初に提出した「研究実施計画」の項目表記に従い、順次、研究実績を報告する。 A :国内の公的施設所蔵資料の確認作業(特に国会図書館)や、B :個人所蔵及び地方図書館所蔵資料の確認作業(特に林裕三氏所蔵資料)から、論考の内的な拡大と深化を求め、GHQ/SCAP関連の新資料発掘(研究同人誌『叙説』投稿済)や、聞き書き調査を継続し(例新規に豊島猛氏)、研究課題の多義的な解明に努めた。 また短期渡米調査を行い、C : GHQ/SCAP検閲在米資料の原典調査作業(メリーランド州立大学プランゲ文庫)から、その系統性の欠落確認や未確定領域の線引き作業を行い、当該課題の主旨を踏まえ、文庫管理司書の助言と協力を得て、新たな研究展開を模索した。また踏査活動で収集した在米一次資料を日本の関連資料と対応させ、D :論考を積み重ね、このような作業と考察から、E :「戦後文学」に対する新規の方法論を求め、試論を提示した。 加えて、F :「敗戦期文学に関する私的年表」の項目追記と補訂作業を継続した(約40万字以上のデータ化終了)。
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Research Products
(3 results)