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2005 Fiscal Year Annual Research Report

新彙・構文論的アプローチによる所格交替現象の日英対照研究

Research Project

Project/Area Number 15520315
Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

岩田 彩志  大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (50232682)

Keywords所格交替 / 項構造 / 語彙・構文論的アプローチ / 交替現象 / 使用依拠モデル / 構文理論
Research Abstract

1.英語の所格交替(spray paint on the wall/spray the wall with paint)と平行して、日本語にも所格交替が存在する(壁にペンキを塗る/壁をペンキで塗る)。Fukui, Miyagawa, and Tenny (1985)は、(1)日本語で所格交替を起こす動詞は英語に比べて極端に少ない、(2)ただし「-つくす」を付けると交替する場合があり(舗道に水を撒く/*舗道を水で撒く/舗道を水で撒きつくす)、そのような動詞の数は相当数に上る、と主張している。しかしこの主張のいずれも厳密には正しくないことが判明する。まず、「-つくす」を付けて交替可能になる動詞は事実上「撒きつくす」と「貼りつくす」の2つのみである。他方、確かに交替する動詞の数は英語よりは少ないが、それでも20以上の動詞が交替する。
2.日本語における所格交替は、根本的には英語の場合と同じように説明できる。「に」形は位置変化を、「で」形は'cover/fill' semanticsをそれぞれ表す構文により認可される。交替する動詞とは、このいずれの構文とも意味的に整合する動詞である。「-つくす」を付加して交替が可能になる事例は、一見日本語の交替が英語と大きく異なる点のように見えるが、実はこのような複合動詞も上述の構文で説明可能である。
3.その他の日英語の差異は、詰まるところ個々の動詞の語彙化における差異に還元できる。例えばfillは交替できない(*fill water into the glass/fill the glass with water)のに、対応する「満たす」は交替可能である(水をコップに満たす/コップを水で満たす)が、これは英語では容器しかfullと言えないのに、日本語では液体も「満ち」ることが出来るためである。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Locative alternation and two levels of verb meaning2005

    • Author(s)
      Iwata, Seizi
    • Journal Title

      Cognitive Linguistics 16

      Pages: 355-407

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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