2004 Fiscal Year Annual Research Report
文法・語彙シラバスに基づいた総合中級日本語教材の作成
Project/Area Number |
15520334
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
高梨 信乃 神戸大学, 留学生センター, 助教授 (80263185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 久実子 京都外国語大学, 外国語学部, 講師 (30296769)
前田 直子 学習院大学, 文学部, 助教授 (30251490)
山田 敏弘 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (90298315)
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Keywords | 文法・語彙シラバス / 視聴覚教材 / 地域日本語教育 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き、文法・語彙シラバスの構築のための作業を進めた。それと並行して、視聴覚教材の素材となるデータの収集、さらに、年少者を含む地域の日本語学習者の援助を目指す研究や情報収集を行った。 1.文法・語彙シラバスの構築のための研究・作業 (1)中級レベル以上の文法で何が問題となるかについて、とりたて助詞、複文、名詞修飾、モダリティ、待遇表現を中心に考察し、文法シラバスの検討を行った。結果の一部は研究業績にまとめた。 (2)自然な話し言葉のデータを収集するため、主に関東地方在住者を中心とした談話を採集し、文字化した。この談話コーパスを素材として、さまざまな観点から分析が可能になることが期待される。 (3)中級学習者の作文の分析を行い、その中に出てくる問題点を、文法・語彙・表記の各レベルに分けて分析・考察した。 (4)日本語教育の電子化教材、インターネット教材の調査を行った。 2.視聴覚教材の素材の収集作業 昨年度に引き続き,中上級レベルの視聴覚教材作成に必要な映像素材の収集と文字化を行った。今年度は待遇表現場面のデータを収集するため,非日本語母語話者と日本語母語話者の接触場面での自然談話(1談話あたり約30分)をビデオで撮影し,文字化する作業を行った。収集したデータは来年度以降作成する視聴覚教材(デジタルデータ)の素材として用いる。 3.地域の日本語教育に関わる研究・活動 (1)岐阜地域における日本語教育に役立つ文法および語彙について、大学生を対象に調査を続けた(別記報告書参照)。また、大学生に対し、地域で生活する留学生との交流を促し、その際にどのような文法・語彙を用いた日本語が有用であるかを、実践プログラムを構築し考察した。 (2)京都市の公立小・中学校における入国児童生徒の日本語教育協力推進プロジェクトを昨年度に引き続き行った。今年度は,特に中上級の高校の生徒が何を問題とするかに着目し教育現場の観察を行った。活動報告は,下記の報告書にまとめられている。(著者は京都外国語大学学生,指導は日本語学科教員) 参考:「2004年度日本語指導ボランティア報告」2004年12月,京都外国語大学日本語学科
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Research Products
(10 results)