2005 Fiscal Year Annual Research Report
主題・とりたてに関する非母語話者と母語話者の運用能力の対照研究
Project/Area Number |
15520339
|
Research Institution | Kyoto University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
中西 久実子 京都外国語大学, 外国語学部, 講師 (30296769)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野田 尚史 大阪府立大学, 人間社会学部, 教授 (20144545)
庵 功雄 一橋大学, 留学生センター, 助教授 (70283702)
|
Keywords | 主題・とりたて / 非日本語母語話者 / 話しことば・書きことば / 習得 / 使用実態 / 主題・とりたての意識調査 |
Research Abstract |
平成17年度は、以下の1〜4を行った。 1.非日本語母語話者・日本語母語話者の談話データベースの作成 昨年度までに収集した、非日本語母語話者と日本語母語話者の自然談話の会話(約20本、平均30分程度)の文字化・校閲などのデータ整理を行い、話しことばのデータベースの作成に向けて作業を進めた。このデータベースは、同一条件下で行った以下のような均質の言語データを含む。 ・非日本語母語話者と日本語母語話者の接触揚面における話しことば ・日本語母語話者どうしの話しことば ・非日本語母語話者どうしの話しことば このデータベースが完成すれば、非日本語母語話者の主題・とりたての習得の道すじを解明する手がかりとなる。 2.非日本語母語話者の談話データの分析 1の談話データをもとに、日本語母語話者・非日本語母語話者のとりたて助詞の使用実態をまとめた。とりたて助詞の使用状況はこれまで明らかにされていない実態として、結果の一部を研究業績にまとめた。 3.非日本語母語話者の書きことばのデータの分析 「日本語学習者による日本語作文と、その母語訳との対訳データベースver.2(CD-ROM版、正式公開版)(国立国語研究所(代表:宇佐美洋)を用いて、データにおける主題・とりたて助詞の現れ方を集計・分析した。結果の一部は研究業績にまとめた。 4.中上級の日本語学習者・日本語母語話者を対象とするとりたて助詞に対する意識調査の実施中上級の日本語学習者・日本語母語話者を対象とし、とりたて助詞に対する意識調査を実施した。結果の一部は研究業績にまとめた。 中上級の日本語学習者・日本語母語話者を対象とし、とりたて助詞に対する意識調査を実施した。結果の一部は研究業績にまとめた。 以上のことから、非日本語母語話者・日本語母語話者の言語資料における主題・とりたて助詞の習得・意識について問題点を「非日本語母語話者・日本語母語話者」「書きことば・話しことば」という視点から整理することができた。最終年度は、データの分析と考察をさらに深め、いままで明らかにされることのなかった知見として非日本語母語話者の主題・とりたての使用実態、および、習得の道すじを研究成果としてまとめる予定である。
|
Research Products
(7 results)