2004 Fiscal Year Annual Research Report
工学者向け発信型英語教育システムの構築-論文作成とそれに関わる口頭表現の解析
Project/Area Number |
15520355
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
松浦 千佳子 名古屋工業大学, 工学研究科, 講師 (40335097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 由紀江 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (20293251)
岩堀 祐之 中部大学, 工学部, 教授 (60203402)
久世 淳子 日本福祉大学, 情報社会科学部, 助教授 (50221221)
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Keywords | 発信型英語教育 / ディスコース分析 / 論文作成 / 論理構造 / Coherence / Cohesion / Third Space / コーパス |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、今年度も工学者のための発信型英語教育システム構築のための基礎的資料(今年度は日本人の英文資料)の収集及び分析に専念した。 収集した資料は、(1)ディスコース分析をはじめとする各種研究書、(2)本学学部1年生の英文資料、(3)本学学部2年次の英語による発表資料、(4)本学大学院生の英語による発表資料である。その他に英国出張で、英語圏での日本人学習者が直面する問題および英国大学院での学生の受け入れ状況について再度聞き取り調査を行った。 昨年度、どのようにして研究内容を盛り込み効果的に伝えていくかということについて解明する必要があることが明らかになったことを受け、今年度は、英語で文章を作成あるいは発表する際に、明快な論理構造のトレーニングがどのように関与するかに着目した資料((2)、(3)、(4))が得られた。(2)は、キーワードを与えて自由に英語で作文させたもの、(3)と(4)は同じテーマで、パワーポイントを用いて発表するという想定下の口頭表現の資料及びパワーポイントの資料である。(2)と(3)は論理構造のトレーニングを経ていないもの、(4)は論理構造のトレーニングを経たものである。 資料はまだ分析の過程で発表できる段階にはないが、現段階で、たとえ媒体言語が日本語でも論理構造のトレーニングが英語発表に与える有用性が伺える。また、昨年度同様、文章の構成法(coherence)および、接続句の用法(cohesion)の必要性が示唆された。 英国出張では、外国人による英語使用におけるThird Spaceの存在を意識する必要性が感じられた。つまり、英語圏の文化に同化することを必ずしも最終目標にするべきではないということである。 次年度は、こうした見解を考慮に入れて、英文コーパスの修正とともに、資料の分析を進めていきたい。
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