2005 Fiscal Year Annual Research Report
工学者向け発信型英語教育システムの構築-論文作成とそれに関わる口頭表現の解析
Project/Area Number |
15520355
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
松浦 千佳子 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (40335097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 由紀江 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (20293251)
岩堀 祐之 中部大学, 工学部, 教授 (60203402)
久世 淳子 日本福祉大学, 情報社会科学部, 助教授 (50221221)
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Keywords | 発信型英語教育 / ディスコース分析 / 論文作成 / 論理構造 / Coherence / Cohesion / Third Space / コーパス |
Research Abstract |
昨年度までに収集した資料に基づき、発信型英語教育システム構築のために、学部4年次学生と大学院生を対象に試行的に教育を行い、国際舞台で活躍する工学研究者を目指す大学院生のために、より実用的かつ機能的な英語教育システムの構築を目指した。実践したプログラムは以下の通りである。 第一部:口頭表現に関わるもの (1)サンプルスピーチを基に、論理構造の分析・効果的な口頭表現法のトレーニングを行った。特に明快な論理構造で意図するものが正確に伝えられること、また、内容を確実に伝えられる非言語的表現の効果に着目させるようにした。 (2)(1)を補う形でパワーポイント資料を作成させた。 (3)この成果はDVDに録画し、各自、自分の癖が確認できるようにした。 (4)口頭での質疑応答については、その場の状況にあわせて、やり取りができるようにした。質問の性質を考え、それに対して自分の英語レベルに合わせたオプションをいろいろ提示した。 第二部:論文作成に関わるもの (1)手紙文を用いて、英語のフォーマルな表現と会話的な表現の差異に着目させ、フォーマットに合わせて伝えたいことを表現できるトレーニングを行った。 (2)各自の分野の論文を収集し、そのアブストラクトを各自で分析させ、構成および表現に着目させた。 (3)各自が分析したアブストラクトを基に、自分の卒業研究のアブストラクトを作成させた。 第一部・第二部とも、出来上がった資料を分析している段階だが、論理構造のトレーニング、また英文表現に着目した資料の分析を行うことが有用であると考えられた。文章の構成法(coherence)および、接続句の用法(cohesion)については、アブストラクト作成では不十分なことが考えられるが、少なくとも、アブストラクトを作成する上で学習者に意識を持たせることはできるようである。 口頭での質疑応答については、Third Space(英語圏の文化でなく、英語を使う人間の文化)という考え方を導入していくことで、かなり、発言に変化が見られるようである。
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