2005 Fiscal Year Annual Research Report
カナダのイマージョン教育の有効性に関する要因分析的調査・研究
Project/Area Number |
15520360
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
伊東 治己 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (90176355)
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Keywords | カナダ / 第2言語教育 / イマージョン教育 / イマージョン成功実態 / イマージョン成功要因 / 成功要因に関する意識調査 / 公用語政策 / カリキュラム |
Research Abstract |
研究最終年度である本年度においては、まず、過去2年間の研究の過程で、教育を構成する3本柱である教材・教師・学習者及びイマージョン教育を取り巻く教育環境・社会環境との関連で抽出されたイマージョン教育の成功要因の最終的な洗い直しを行った。 次に、過去2年間の研究過程において実施してきたイマージョン教育当事者に対するイマージョン教育の成功要因に関する意識調査の結果についての最終総括を行うために、イマージョン教育先進地であるカナダのオタワに赴き、イマージョン教育を実施している初等学校と中等学校を訪問するとともに、オタワ大学、カールトン大学及びオタワ・カールトン地区カトリック教育委員会に所属するイマージョン研究者との研究協議を行った。さらに、カナダにおけるもう一つのイマージョン教育先進地であるトロントに赴き、トロント大学オンタリオ教育研究所に所属するイマージョン教育研究者と研究協議を行った。 最後に、3年間に及ぶ研究の総まとめとして、これまでの研究で明らかにされてきたイマージョン教育の成功要因の体系化・構造化を図った。具体的には、イマージョン教育成功要因を(1)教授・学習レベルでの成功要因(指導法要因・指導者要因・学習者要因)、(2)制度レベルでの成功要因(学習環境要因・カリキュラム要因・教育行政要因)及び(3)社会レベルでの成功要因(公用語政策との連携・連携のための協力関係・フランス語学習促進施策)の3類型に分類し、それぞれに類型に含まれる下位要因について、さらに詳しい検討を加えた。合わせて日本の英語教育が進むべき方向性、特に、世界的な規模で拡大しつつあるイマージョン教育を今後日本の英語教育の中にどうような形で取り入れていけばよいのか、その前提条件や指針について検討を加えた。
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Research Products
(2 results)