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2005 Fiscal Year Annual Research Report

アメリカ・ポピュリズムとグリーンバッキズム

Research Project

Project/Area Number 15520448
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

横山 良  神戸大学, 国際文化学部, 教授 (30127873)

Keywordsポピュリズム / グリーンバック運動 / グレンジャー運動 / 労働騎士団 / 農民同盟 / フリーシルバー運動 / ウィリアム・J・ブライアン / ブルックス・アダムズ
Research Abstract

本研究代表者は、平成15年度より「アメリカ・ポピュリズムとグリーンバッキズム」という研究課題のもとに、アメリカ・ポピュリズムの基本綱領である「オマハ綱領」に盛られた土地、金融・通貨、運輸・交通の三大経済項目のうち、金融・通貨項目の歴史的起源を追究する作業を続けてきた。昨年度は、この金融・通貨項目の最大の特徴である、国民(特に農民)への国家からの直接融資を図る「財務省支所」設置プランの歴史的起源が、南北戦争前、アメリカ東部で活動したエドワード・ケロッグらの提起した「国民安全基金」の構想にあったことを明らかにして、その成果を論文「ポピュリズムとグリーンバッキズム-グリーンバッキズムの父エドワード・ケロッグ(アメリカ・ポピュリズムの歴史的源泉-その(2)の1-)」として公表した。
本年度はさらに研究を続け、ケロッグの「国民安全基金」構想に盛られていた低金利政策、不換法貨論、相互転換公債論などが南北戦争後、農民、労働者、実業人などによってどのように継受されていったのかについて究明中である。
上のような作業を続ける過程で、19世紀末-20世紀初頭のアメリカを代表する思想家であり、歴史家でもあったヘンリー、ブルックスのアダムズ兄弟が、この期最大の争点であった金融・通貨問題、とりわけフリー・シルバー(銀貨無制限鋳造)運動に関与していたことを発見した。そこでこの点で、はっきりした痕跡を残している弟ブルックス・アダムズを取り上げ、その思想全体のなかでそのフリー・シルバー支持がどのような意味を持っていたのかについて究明した。
結論的にいえば、ブルックス・アダムズの最大の関心事は革命の回避であり、そのために彼は19世紀末においてはフリー・シルバーを支持したが、世紀転換期においては革命回避の手段としてアメリカの海外膨張へと関心を転換させていった。このような究明の成果を論文「ブルックス・アダムズの膨張思想-その構造と意味-」において公表した。

  • Research Products

    (1 results)

All 2006

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] ブルックス・アダムズの膨張思想-その構造と意味-2006

    • Author(s)
      横山良
    • Journal Title

      近代 96号

      Pages: 1-36

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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