2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15520487
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Research Institution | Kyoto National Museum |
Principal Investigator |
難波 洋三 独立行政法人国立博物館京都国立博物館, 学芸課, 考古室長 (70189223)
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Keywords | 銅鐸 / 出土地名表 / 弥生時代 |
Research Abstract |
平成16年度は、伝大阪府四条畷出土1・2号銅鐸、出土地不明扁平鈕式新段階六区袈裟襷文銅鐸、出土地不明近畿式銅鐸(以上、関西大学蔵)、出土地不明扁平鈕式新段階四区袈裟襷文銅鐸、伝滋賀県出土近畿式銅鐸(以上、名古屋市博物館蔵)、香川県明神原出土銅鐸(福岡市博物館蔵)、鳥取県小田軍人墓地出土1号銅鐸(倉吉市博物館蔵)、滋賀県大岩山明治14年出土銅鐸(辰馬考古資料館蔵・東京国立博物館蔵・野洲市立博物館保管)、滋賀県大岩山昭和37年出土1〜14号銅鐸(安土城高琥珀物館蔵・野洲市立博物館保管)など、約40個の銅鐸や、愛知県朝日遺跡出土銅鐸鋳型、奈良県唐古・鍵遺跡出土銅鐸鋳型、香川県旧練兵場遺跡出土名東型銅鐸破片、福井県高柳・下安田遺跡出土近畿式銅鐸破片などを実見し、観察・計測・写真撮影・ビデオ撮影などの方法で調査した。また、平成16年7月17日に國学院大学で開催された21COE考古学・神道シンポジウム『日本列島における青銅器祭祀』では、「銅鐸と銅鐸祭祀の展開と終焉」と題し、扁平鈕式以降に特に顕著化する銅鐸製作地の拡散が銅鐸祭祀の地域性の出現と多様化を引き起こしたこと、近畿式と三遠式で顕著化する東海地方と近畿以西の地域の対峙が扁平鈕式新段階ですでにみられること、近畿式と三遠式の相違が祭器の違いだけでなく祭式の違いでもあることなどの研究成果を発表した。ほかに、近畿式の細分と近畿式内の工房系列の展開過程についての研究を深化させ、破片となって出土した近畿式銅鐸に対する従来の型式比定を再検討した。また、今年度の調査で撮影した写真資料の紙焼を作り、これを台紙に貼って整理し、資料カードとする作業を進めた。
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Research Products
(1 results)