2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15520487
|
Research Institution | Kyoto National Museum |
Principal Investigator |
難波 洋三 独立行政法人国立博物館京都国立博物館, 学芸課, 考古室長 (70189223)
|
Keywords | 銅鐸 / 出土地名表 / 弥生時代 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、平成17年度も、東京国立博物館蔵鐸、辰馬考古資料館蔵鐸などのほか、個人蔵鐸も多く調査し、計測写真、ビデオ撮影などによって、資料化を計った。中でも、東京国立博物館蔵出土地不明35509鐸、兵庫県中川原鐸、出土地不明辰馬考古資料館402鐸、同428鐸、福井県井向2号鐸といった、菱環鈕式を集中的に調査し、その特徴を詳細に検討して、これまで不明瞭なまま放置されていた菱環鈕1式と2式の分類基準を明らかにするとともに、それぞれの型式の細分を試みた。また、はばきを使って内型を固定して鋳造する朝鮮式小銅鐸から、型持だけで内型を固定しはばきは使わない銅鐸へと、鋳型の構造がどのように変化していったのか、いつこの変化があったのかなども検討した。その成果は、平成18年4月に刊行予定の、朝日遺跡第14次調査報告書に掲載予定である。また、愛知県豊橋市西川遺跡出土の近畿式銅鐸破片に関係して、近畿式銅鐸の破壊と埋納や、銅鐸の複数埋納の意味などについて考察し、その成果を報告書掲載の論文としてまとめた。これは、平成18年度中に刊行される予定である。平成17年12月の大阪府埋蔵文化財センター主催の文化財講座では、近畿式と三遠式の成立とその後の展開ついて発表し、近畿式・三遠式成立前夜の銅鐸群の相互関係を解明し、近畿式銅鐸内の系列の分析をおこなった。その内容は、講座資料集に論文として掲載している。
|
Research Products
(2 results)