2003 Fiscal Year Annual Research Report
「身装」画像のディジタルアーカイブ化に係る研究-日本の近代化の過程において
Project/Area Number |
15520528
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Research Institution | Osaka Shoin Women's University |
Principal Investigator |
高橋 晴子 大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 助教授 (10247885)
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Keywords | 身装 / 服装 / 服飾 / 明治 / ディジタルアーカイブ / データベース |
Research Abstract |
本研究の目的は、近代化にともなう文化の変容を、近代日本の「身装」画像の態様を中心に解明し、関連画像をディジタルアーカイブ化し、インターネット上で公開することである。対象とする期間は、和装生活と洋装生活がせめぎあう特異な期間であった明治維新以降、約100年間である。対象とする画像は約2万枚である。今回のディジタルアーカイブ化にともなう問題を、次の4点に絞った。 1)画像内容の事実性の解明-文献データによる裏付けが中心となるため、おもに文献の分析。 2)検索語の設定-1)の研究結果をうけて、身装、すなわち身体と装いにかかわるモノとコトガラのための検索語を設定。 3)採録対象とする画像の著作権、肖像権等にかかわる問題の解明。 4)利用者の使い勝手のよいシステムの環境作り-インターネット上での標準とされる検索項目(たとえばダブリンコア)への対応づけも含む。 上記の問題を解決するための平成15年度の計画は、次の通りである。 1)画像内容の事実性を明らかにするための、同時代文献の収集と分析。 2)1)の研究結果にともなう検索項目と検索語の充実。 3)画像データの内容に関する年代の表記法の確立 4)画像データの内容分析とディジタル化 5)システムによる画像データの動作確認およびソフトの改良 1)と2)は一応完了した。当該期間の重要主題を統制された検索語(索引語)として取り入れ、実際に画像データを分析・索引することによって、その適正度を検証しつつある。3)については、表記法確立のための前段階として、身装画像電子年表の可能性を模索した。4)については、1)、2)、3)の研究をふまえて、画像データの分析・索引づけを行い、入力を進めている。5)については、4)にともなって動作確認を行い、ソフトの改良の目途をつけた段階である。
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[Publications] 高橋晴子: "身装文化画像データベースの作成:近代日本を対象として"人文科学とコンピュータシンポジウム論文集(情報処理学会). 平成15年度. 135-142 (2003)
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[Publications] 高橋晴子: "身装電子年表の作成に関する基本的課題-近代日本身装画像データベースを前提として"大阪樟蔭女子大学(学芸学部)論集. 41. 161-174 (2003)
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[Publications] 高橋晴子: "身装文化画像データベースの構築"アート・ドキュメンテーション研究. 10. 1-9 (2003)