2005 Fiscal Year Annual Research Report
法的サンクションによる医療事故予防効果についての法社会学的研究
Project/Area Number |
15530008
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
和田 仁孝 早稲田大学, 大学院・法務研究科, 教授 (80183127)
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Keywords | 医療事故 / 裁判外紛争処理 / ADR / 医療紛争 / メディエーション / コンフリクト・マネジメント / 紛争管理 |
Research Abstract |
本年度は、最終年度であり、これまで実施した質問票調査のデータ分析、および各調査協力医療機関での補充聞き取り調査を中心に実施した。 1)本格的な調査データの分析とそれに基づく研究成果の講評は既に開始しており、医療系の雑誌論文に連載しているほか、海外の英文の雑誌にも投稿を予定している。前者は、訴訟による紛争解決が医療従事者の注意義務を高める方向に作用せず、逆に防御的態度を惹起するという本調査研究による知見を背景に、これに変わる医療事故紛争処理のあり方を、実践的に提言するものであり、後者は、質問票調査データに基づく、医療従事者の認知への法的サンクションの影響についての客観的知見を講評するものである。 2)また、国内外の学会、シンポジウムなどで、その成果について発表を行った。国内では、呼吸器外科学会、耳鼻咽喉科学会、病院管理学会、日本看護協会など、本来の基礎法学領域を超えて、医療系学会にも招聘され、領域横断的な研究成果の共有に貢献することが出来たと考えている。また海外でも、ミネアポリスで開催されたADRのグローバリゼーションをめぐるシンポジウムにて、本研究成果に一部基づく研究発表を行った。 3)また、医療機能評価機構における院内紛争対応技法についての研修など、具体的な実践的教育プログラムの開発のベースとして用いられている。 4)現在、データのより深い分析を継続中であるが、ここまでの成果に基づく著書を執筆中であり、すでにゲラの段階で、4月頃には出版される予定となっている。
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Research Products
(6 results)