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2005 Fiscal Year Annual Research Report

医療・医学研究における人体の利用に関する倫理的法的諸問題の実証的・比較法的研究

Research Project

Project/Area Number 15530078
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

丸山 英二  神戸大学, 大学院・法学研究科, 教授 (10030636)

Keywordsインフォームド・コンセント / 個人情報保護 / 組織バンク / 研究倫理指針
Research Abstract

平成17年度は,課題とした,(1)人体や臓器,組織等に対して認められる財産権・知的財産権,(2)倫理委員会,(3)インフォームド・コンセント(以下,IC),(4)臓器,組織等のバンク等,(5)個人情報の保護,などの主要な倫理的・法的諸問題のうち,(2)〜(5)については,平成16年12月に全部改正されたヒトゲノム・遺伝子解析研究倫理指針,疫学研究倫理指針,臨床研究倫理指針などに照らして検討する作業にかなりの時間をかけた。とくに,全部改正の趣旨が,平成17年4月に全面施行の個人情報保護法の内容を指針に取り込むことであったため,その点に焦点が置かれた。研究の結果,各指針では,個人情報保護の要件がICの要件に加えて課されるが,両者の要件の関係が並列的,重畳的など場面によって相違すること,遺伝子解析研究について別個の指針を用意することの問題が,個人情報の保護規定を触媒として顕在化しつつあることが理解された。また,本年度は,他の数プロジェクトにおいてモニタリングをすることが求められ,研究の実態を把握する多くの機会を得た。なかでもICに関しては,指針の想定する研究協力者と現場の実態の乖離に対応する必要性が痛感され,ICの要件が有効に機能しない場面において,それに代わる正当性の保障枠組の必要性が明らかになりつつあるが,具体的なあり方については依然模索中である。バンクのあり方に関しては,個人情報保護の点で一方的匿名化の方法が有効に機能するが,匿名化による研究の質の低下が生じないようにするために,人的物的資源が追加される必要性が高いことが明確になった。倫理委員会については,中央委員会を求める声が強いが,最終的な信頼性を求めるべきよりどころの点で,それに危険が伴うことも否定できない。人体や臓器,組織等に対する財産権に関しては,知的財産権の方面からのアプローチを試みたが,不十分なものに終わり慙愧に堪えない。

  • Research Products

    (5 results)

All 2005

All Journal Article (5 results)

  • [Journal Article] 生命倫理と法・アメリカ2005

    • Author(s)
      丸山 英二
    • Journal Title

      比較法研究 66号

      Pages: 13-24

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] 人体情報に関する生命倫理基本法2005

    • Author(s)
      丸山 英二
    • Journal Title

      北大法学論集 56巻3号

      Pages: 1486-1461

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] 死と臓器移植をめぐる生命倫理2005

    • Author(s)
      丸山 英二
    • Journal Title

      生命倫理--21世紀のグローバル・バイオエシックス(坂本百大・青木清・山田卓生編)(北樹出版)

      Pages: 125-139

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] 臓器移植をめぐる今日的問題--わが国の法律・法案における承諾要件2005

    • Author(s)
      丸山 英二
    • Journal Title

      年報医事法学 20号

      Pages: 50-56

  • [Journal Article] 個人情報保護法2005

    • Author(s)
      丸山 英二
    • Journal Title

      分子細胞治療 4巻5号

      Pages: 67-70

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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