2004 Fiscal Year Annual Research Report
EU統合における地方自治体の役割の研究-バルカン半島・黒海周辺への拡大をみすえて
Project/Area Number |
15530099
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
柑本 英雄 弘前大学, 人文学部, 助教授 (00308230)
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Keywords | マルチレベルガバナンス / バルカン半島 / INTERREG / 地方自治体 / 統合拡大 |
Research Abstract |
本研究では、EUの東方拡大過程において、EU域と国境を接する加盟準備国の地方自治体が「統合準備の先駆的役割」を果たしていることを明らかにする。そのため、本年は、昨年度に引き続き、モデル構築のための文献収集とその解読を中心に研究を行い、次年度のフィールドワークに備える準備研究を行った。 1)越境広域経営モデルの構築 これまで研究を行ってきた北海・バルト海のspatial planningに関して、NorVisionやVASAB2010など「地域空間グランドデザイン」の分析を継続して試みた。さらに、このNorVisionやVASAB2010の基礎となるESDP(European Saptial Development Perspective)やCEMAT(European Conference of Ministers Responsible for Regional Planning)が、黒海・バルカン半島への延伸にどのような形で関与するのかを分析した。 2)ルーマニアとトルコ自治体に関する基本文献の収集 バルカン地域連合(ABR)と黒海沿岸地域連合(ABSAR)に関して、参加自治体の基礎的なデータを収集することを試みた。 次年度は、EU本部(拡大担当のアラン・サラバンティ氏)と連絡を密にしながら、トルコ・ルーマニアを中心に、実地調査に入り、これまでのモデルの検証に当たりたい。
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