2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15530138
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
国友 直人 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10153313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正人 横浜国立大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (60170354)
大森 裕治 東京大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (60251188)
倉田 博史 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (50284237)
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Keywords | ミクロ計量経済分析 / セミ・パラメトリック法 / 経験尤度法 / 一般化モーメント法 / 制限情報最尤法 / マルコフ連鎖モンテカルロ法 / 小標本・大標本理論 |
Research Abstract |
この研究プロジェクトでは計量経済学の一分野として近年において応用経済学で重要性を増している「ミクロ計量経済学(Micro-econometrics)」の統計的分析法について、その理論的展開での基本的問題の検討を行った。ミクロ計量経済学では近年はセミ・パラメトリック法の応用への関心が高まっているが、従来からよく知られているパラメトリック・モデルでは統計モデルの設定が間違っていると、従来の統計的推定理論からは非現実的な結論が導かれることが少なくないことが指摘されている。他方、パラメトリック・モデルを仮定せずにノン・パラメトリックな統計的分析法を用いると、往々にしてあまり実際には役立たないようなごく弱い実証的結論しか導かれないことも指摘されている。 こうした論点の妥当性を検証する観点より特に経験尤度法(Empirical Likelihood Method)を検討した。経験尤度法にもとづく推定法はかなり広範な問題について適用可能であり、これまでに計量経済分析ではよく用いられている一般化モーメント法(Generalized Method of Moments)に代わりうる計量分析の方法ではないかと解釈できる幾つかの結果が得られた。さらに、計量経済モデルの推定法として古くから知られている制限情報最尤法(Limited Information Maximum Likelihood Method)と経験尤度法との関係などについてスタンフォード大学のAnderson教授と共同研究を行い、ミクロ計量モデルにおいては制限情報最尤法がある種の最適性を持っていることが明らかとなった。 また、セミ・パラメトリック計量分析におけるベイズ統計学的研究としてマルコフ連鎖モンテカルロ法についての研究も行った。この研究を通じて、近年における計算統計学の発展とミクロ計量分析の展開の結びつきについて認識を新たにした。
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Research Products
(20 results)
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[Journal Article]2005
Author(s)
Anderson, T.W., Kunitomo, N., Matsushita, Y.
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Journal Title
Discussion Paper, Faculty of Economics, University of Tokyo CIRJE-F-321
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