2005 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアの経済発展と貿易,資本移動,エネルギー・環境との相互連関分析
Project/Area Number |
15530145
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Research Institution | Kyoto Gakuen University |
Principal Investigator |
尾崎 タイヨ 京都学園大学, 経済学部, 教授 (00160846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 宗七 椙山女学園大学, 現代マネジメント学部, 教授 (70022457)
宮川 重義 京都学園大学, 経済学部, 教授 (90148362)
中山 恵子 中京大学, 経済学部, 教授 (90207944)
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Keywords | リンクモデル / 東アジア経済 / 他部門モデル / FDI / TFP / 中国 / 環境 |
Research Abstract |
本研究の目的は,日本,アジアNIES,アセアンおよび中国からなる東アジア経済の1980年代以降の成長過程を世界経済モデル分析の手法を使って実証的に分析すること、東アジア経済の中期的な成長経路の中で国際貿易と直接投資を通じた各国地域の相互依存関係の態様を数量的に解明すること,当該地域の経済発展の在り方を,地球環境の観点を考慮しつつ実証的に評価することにある。 本年度は最終年度にあたり、これらの研究課題を以下のように取りまとめた。第1に、実証的な計量モデル分析として東アジアリンクモデルの開発と中国モデルの精緻化を行った。東アジアリンクモデルは日本、米国を含む11ヶ国のリンクモデルであり、「期待」や2国間貿易を明示的に含む。これを用い中国、日本、アメリカ関係を中心に元の切り上げやFTAの影響分析など各種のシミュレーション分析を行った。またこれとは別に、中国国内モデルでは従来のモデルに対して政府・国際・金融部門を精緻化し各種シミュレーション分析を行った。第2に、急拡大するアジア経済の成長をTFP変化等の要因から分析した。また、FDIなどの海外要因が各国成長に果たす役割を分析した。さらに、アジア、米国、EU等を含む国際20部門産業連関表を用い、国際間の比較優位性の変化を通して、貿易構造の変化を分析した。第3に、経済発展の核として重要な中国経済の多部門モデルを改訂し、経済発展が環境へ及ぼす影響の分析した。天然ガス火力発電建設の経済・環境への影響効果等について評価を行った。これら研究には分析の前提となるIO理論の基礎的研究成果、金融理論の研究成果を含んでいる。
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Research Products
(4 results)