2003 Fiscal Year Annual Research Report
ボラティリティ変動モデルを用いた日本の株式市場の計量分析
Project/Area Number |
15530221
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
渡部 敏明 東京都立大学, 経済学部, 教授 (90254135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大鋸 崇 千葉大学, 法経学部, 講師 (50326005)
大森 裕浩 東京大学, 経済学部, 助教授 (60251188)
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Keywords | ボラティリティ / マルコフ連鎖モンテカルロ法 / オプション |
Research Abstract |
ボラティリティ変動モデルには、大きく分けて、ARCH型モデルと確率的ボラティリティ変動(Stochastic Volatility;以下,略してSV)モデルの2つがある。こうしたボラティリティ変動モデルに関して、今年度は主に以下の2つの分析を行った。 (1)マルコフ連鎖モンテカルロ法を用いたボラティリティ変動モデルの推定法の開発 三井・渡部(2003)では、マルコフ連鎖モンテカルロ法の一つであるAcceptance-Rejection/Metropolis-Hastingsアルゴリズムを用いたARCH型モデルのベイズ推定法を提案している。Asai and Watanabe(2004,投稿中)では、この方法が他の方法と比べて効率的であることを示している。また、SVモデルをマルコフ連鎖モンテカルロ法を用いて推定する場合、ボラティリティをサンプリングしなければならないが、ボラティリティの効率的なサンプリング法にShephard and Pitt(1997)によって提案されたMulti-move samplerがある。Watanabe and Omori(2004)は彼らの方法の間違いを指摘し、正しい方法を提案している。この方法については、渡部(2004)(「マルチ・ムープ・サンプラーを用いた確率的ボラティリティ変動モデルのベイズ推定法」和合肇編『マルコフ連鎖モンテカルロ法を用いた応用計量分析』第9章)で、詳しく解説している。また、Watanabe(2003)では、SVモデルを取引高を加えて拡張した動学的2変量分布混合(Dynamic Bivariate Mixture)モデルを正しいMulti-move samplerを用いて推定している。 (2)ARCH型モデルを用いた日経225オプション価格の実証分析 ARCH型モデルを用いた日経225オプション価格の実証分析を行った。渡部(2003)では最尤法を用いて、三井・渡部(2003)では上記のベイズ推定法を用いて分析を行っている。いずれも、ARCH型モデルを用いると通常のブラック=ショールモデルよりも実際のオプション価格の変動をうまく捉えられる可能性があることを示している。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Watatanabe, T., Omori, Y.: "A Multi-move Sampler for Estimating Non-Gaussian Time Series Models : Comments on Shephard & Pitt (1997)"Biometrika. 91・1(未定)(近刊). (2004)
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[Publications] Watanabe, T.: "The Estimation of Dynamic Bivariate Mixture Models : Reply to Liesenfeld and Ricgard Comments"Journal of Business & Economic Statistics. 21・4. 577-580 (2003)
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[Publications] 三井秀俊, 渡部敏明: "ベイズ推定法によるGARCHオプション価格付けモデルの分析"日本統計学会誌. 33・3. 307-324 (2003)
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[Publications] 渡部敏明: "日経225オプションデータを使ったGARCHオプション価格付けモデルの検証"金融研究. 22・2. 1-34 (2003)
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[Publications] Omori, Y.: "Estimation for unequally spaced time series of counts with serially correlated random effects"Statistics and Probability Letters. 63・1. 1-12 (2003)
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[Publications] Omori, Y.: "Discrete duration model having autoregressive random effects with application to Japanese diffusion index"Journal of the Japan Statistical Society. 33・1. 1-22 (2003)
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[Publications] 和合肇編(大森裕浩:第1, 2, 5章渡部敏明:第9章): "マルコフ連鎖モンテカルロ法を用いた応用計量分析"東洋経済新報社(未定)(近刊). (2004)