2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15530226
|
Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
小藤 康夫 専修大学, 商学部, 教授 (60142832)
|
Keywords | アクションプログラム / 金融庁 / リレーションシップバンキング / リスク / 地域密着型金融 / 地域金融機関 / 自己資本比率 / 伊藤達也 |
Research Abstract |
本研究では、2005年3月に伊藤達也金融担当大臣によって発表された「地域密着型金融の機能強化の推進に関するアクションプログラム」を出発点にしながら、金融庁が2005年度から2006年度の2年間に向けた新たな地域金融機関に対する指導について分析し、そのなかで金融庁が2度にわたって発表した新旧アクションプログラムの限界を明らかにしている。 金融庁が望むような行動を地域金融機関に促すには、単に目利きといったことを繰り返し唱えても難しい。確かにリレーションシップバンキングの本質は目利き機能にある。地域金融機関はその機能を十分に活かせば、新規事業に向けた投融資も円滑に流れていくと思われる。 だが、絶えず不確実な要素が付きまとう以上、そうした投融資には自ずと限界がある。それは地域金融機関のなかには自己資本比率が十分な水準に達していないところもまだ多いからである。 リスクを伴う投融資を実行していくには、それを吸収するだけの自己資本比率が必要であろう。いくら金融庁が地域金融機関に向けて新規分野への投融資を捉しても、自己資本比率が低い地域金融機関には難しい。 本研究ではそのことを理論モデルを用いながら説明している。
|
Research Products
(5 results)