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2004 Fiscal Year Annual Research Report

戦間期・戦時期日本の社会事業に関する社会経済史的研究

Research Project

Project/Area Number 15530234
Research InstitutionSaitama University

Principal Investigator

沼尻 晃伸  埼玉大学, 経済学部, 助教授 (30273155)

Keywords社会事業 / 方面委員 / 都市社会 / 公共性 / 農村社会
Research Abstract

1、今年度の研究は、課題を追究していく上での方法論に関する考察と、戦間期〜戦時期における社会事業と地域の社会経済的諸関係に関する資料収集調査の実施及びそれらに関する考察の2点に分けることができる。
2、課題を明らかにする上での方法論に関する考察に関しては、社会事業の歴史的考察を行ううえで重要なキーワードとなる「公共性」という概念をどのように把握すべきかを、最近の近代日本都市史研究を対象としながら追究し、成果を論文名「都市の公共性をめぐる論点」として発表した(項目11の研究発表参照)。その要点を2点にまとめれば、第一に、近代日本都市の場合、都市公共団体の下部に位置づく諸団体や家族をはじめとする社会関係の理解が都市の公共性を理解する上で重要である点、第二に、そのため、近代日本の都市制度や政策はヨーロッパの都市制度や政策を模倣した側面があるにも関わらず、「公共性」の論理に即してみるとヨーロッパ近代都市における公共性の論理と日本のそれとは大きく異なる点を意識して追究する必要がある点を指摘した。
3、方法論に関する追究を踏まえ、今年度の資料収集は、社会事業に関する政策レベルでの資料収集に留まらず、社会事業を地域で具現化する(あるいは代替する)地域末端の団体や組織に関する資料や、それらと密接な関係を有する社会経済的諸関係が判明する資料を中心に行った。都市部に関しては、公共図書館において所蔵する大阪市と名古屋市の社会事業(特に方面委員制度)と都市内の社会的分業に関する資料を収集した。方面委員については、民間の諸団体と交渉しつつ要救護者が自力で更生するこを促す役割とその論理に注目し、分析を進めている。農村部に関しては、昨年度検討した川崎市と同じ神奈川県内の対象地を新たに加えることとし、歴史資料が豊富に存在することが確認された小田原市近郊農村に関する資料調査を開始し、その一部を写真撮影した。

  • Research Products

    (1 results)

All 2004

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 都市の公共性をめぐる論点2004

    • Author(s)
      沼尻晃伸
    • Journal Title

      歴史と経済 184号

      Pages: 34-41

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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